ここだけの話をしよう

世界が終わっても 君を終わらせないんだ

推しが 30歳に なりました。

 

 

2022年 8月26日。

推しが、30歳になった。

 

私が、「推し」という言葉をあてがうことに躊躇いすら感じさせてくる彼に出逢ったのは2年半前。

(それよりもずっと前から彼の存在は知っていたし、それとなく活動も目にしていたが、)2020年2月5日。彼の属するグループの結成6周年記念日を迎えたあの時から、私は彼の魂を、彼の生き様を、彼の愛を、愛する生活が始まった。

 

 

正直な話、この2年半は個人的に苦しいことの連続だった。

“逃げたい” “辞めたい” にとどまらず、自分は絶対に想起することすらないと思っていた “死にたい” まで。何度だって押し寄せてくる負の感情に、怯えながらも真っ向から立ち向かわなければならない日々。

 

夢を、諦めたくなる日々。

 

そんな日々に光をくれたのが、 と 彼の属するグループ だった。

苦しくて苦しくて仕方のない日々に、ふっと呼吸ができる場所を、まだいける と奮起させてくれる声を、生きろ という愛をくれた。

 

頑張れなくていい 嫌になったっていい

情けなくていい ダサくていい 怖くなってもいい

どんな自分だっていい

どうしようもないくらい どうしようの繰り返し

誰が明日を知ってるんだ 誰にも解らないから

(『間違っちゃいない。』より)

 

彼の作る音楽に、幾度となく心を救われた。

 

「俺たち勝手に大人になってくけど!!あの頃の夢いつまでも追っかけてこうぜ!!俺たちずっと応援してるから!!!青春は死なねぇぜ!!!!!」

(“Mixed Juice”ツアー 4/29夜公演 より)

 

彼の発する言葉に、幾度となく夢を救われた。

 

書き出そうとしたらキリがないほどに、彼は20代最後の2年半で この世に、私の人生に、宝物ばかりをのこしていった。

 

 

そんな彼が、30歳になる。

 

本人もメンバーもファンも、以前から「30!?」と目と耳を疑っていたように、本当に実感がまるでなく、そのせいか30歳になるからといって何が変わるわけでもないだろうと 私は大して特別視していなかった。

ところが、2022年8月25日の23時頃からフワフワしてくる足。ザワザワしだす胸。

“ 彼の20代が終わる ”。

こんなにも沢山の宝物をくれた彼の20代が、あと1時間で終わってしまう。

どこまで手を伸ばしてもまったく手の届かないスーパーヒーローが、あと1時間でまたさらに遠く、大きく、カッコ良くなってしまう。

悔しいわけでもなければ悲しいわけでもないけれど、嬉しいようでどこか寂しく、なのに涙が止まらないほど誇らしい、なににも形容できないはじめての感情を味わった。

 

生きてくって大変だけど、どんなにボロボロになっても立ち上がれる理由を教えてくれた彼は、

勇者になりたいという本音を抱えながらも、鍛冶屋として生きるわけを教えてくれた彼は、

時として時間は残酷だけど、だからこそ何よりも今が美しいと身をもって表現してくれた彼は、

生命・愛・夢・青春 をこの目に見せてくれた彼は。

 

ジャニーズWEST

重岡大毅

 

30歳になりました。

 

 

ただ年齢を重ねただけ。ただ1日過ぎただけ。たったそれだけ、なんだけど。

先輩・後輩・同期・親友からの愛や、オフを割くくらい本気でお祝いしてくれた、この歳になっても本気で青春ができる最高のメンバーからの愛、頑張りすぎる彼を見抜いて「息抜きしてくださいね」と声をかけてくれる 今の彼を形成した家族からの愛。

8月25日から8月26日の日を跨ぐと共に彼がのぼった一段の階段は、そんなすべての愛でできた、大きすぎる一段だった。

 

思わず「頑張らせてくれ」と懇願してしまうほど、全方向から受け取ったさまざまな愛をすべて纏って血肉にかえて、一回りも二回りも大きくなった30歳の重岡くん。

もっと漢になって、もっともっと闘っていくであろう重岡くん。

そんな重岡くんを、そんな重岡くんが30代で叶えたい夢を、勝手に本気で応援させていただきます。

 

お誕生日おめでとう。

 

生まれてきてくれて、私の人生に現れてくれて、

本当にありがとう。

 

あなたとあなたの大切な人が、

いつまでも誰よりも幸せでありますように。

 

命の底から、愛してるぜ。

 

 


www.youtube.com

 

 

オーイェー

 

 

2022.08.27

重岡大毅 30歳 お誕生日 翌日

味わおうじゃない!!

 

 

2022年3月9日。ミックスジュースの日。

ジャニーズWEST 8枚目のアルバム『Mixed Juice』が発売された。

 

このアルバム、

イイ予感しかない・・・!

 

 

 

 

Mixed Juice

8枚目のアルバムをリードするは、前作『rainboW』とは打って変わって振りも音楽もポップでキャッチーなこの『Mixed Juice』。

爆発的歌唱力からの「超Juice」という謎ワードで一気にこの世界観に引き込む濵田さんによる導入は、濵田さんの無駄遣いと言っても過言ではないが、濵田さんにしかできない至難の業である。間違いなく。

「どんがらがっしゃーん!」←歌い出しのフレーズとしてはあまりにもやかましいが、一発で うまくいかなかった/失敗 を想起させるから凄い。

とにかくアゲアゲわちゃわちゃなジャニーズWEST、ポップでキャッチーな振り踊ってるジャニーズWEST。いつかはこんなジャニーズWESTしか知らなかったはずが、最近の彼らからすれば珍しく、新鮮で、なんだか妙に頼もしい。

フェイク然りラップ然り、格段にレベルを上げてきたジャニーズWESTがそこにいる。

一見簡単そうに見えるけれど、聴こえるけれど、このアゲアゲわちゃわちゃ感は 7人の 歌唱力 がなければ成立しない。

 

失敗から生まれた「超Juice」で、「まだまだJOYしてこうか!!

 

 

サムシング・ニュー

あいみょん提供ウェディングソング(=人生賛歌)。

2020年、ジャニーズWESTが手にした『証拠』という羅針盤をもとに再び実現したあいみょん×ジャニーズWESTのコラボは、2作目にして双方の魅力を最大限に発揮しているように思う。

私たちは決して綺麗なドレスをまとったお姫様でも、塔の上で王子の出現をただ待つことしかできないお姫様でもなくて、なりふりかまわず汗かいて息切らしながらガンダして、目の前に現れる「日常」という名の敵と毎日毎日戦って、傷だらけになってでも剣振り回してるような、いわば“モブキャラ”だ。

それでも彼らはそんな私たちをこそ「姫」と呼び、「僕らは最強なんだぜ!!」と断言してくれた。

 

この日ぐらいは似合わない無垢なドレスで着飾っても、いいよね!!

 

 

しらんけど

ジャニーズWEST史上いちばんシュールで、いちばん(?)意味の無い【トンチキソング】、降臨。

ジャニーズWESTはこれまでも数多くの トンチキソング を歌ってきた。(ホルモン、愛の奴隷、DOKODA…)

ただ今回は、かつてのトンチキとは毛色がちがう。音や歌声からうかがえるトレンディーさやカッコ良さ、美しさに歌の上手さ。それらをすべて““無駄””にしてしまう歌詞の意味の無さ。

YouTubeにショートバージョンのMVが公開された時から、声の重ね方だったり、エコーのかけ方だったり、しらんけど濵田ソロにツッコむメンバーの音位置だったり、フェイクで左から右へ駆け抜ける神山くんだったり、まぁ本気で楽しんでんな?と思ってはいたが、フルのMVを見てから改めて楽曲を聴いたらある箇所で思わず「やめろ…やめろ!!(笑)」とツッコんでしまった。

ラスサビ終わりのメンバー総出しらんけど+淳太ツッコミソロ。MVではメンバーが円になって内側を向いて歌っていた。(さすがは『証拠』や『サムシング・ニュー』でもラスサビは内を向いた円で演出してくださった監督*1。どんだけ意味のない曲でもこの形を“ジャニーズWESTの強み”にしてくださって…感謝…)

ここ、イヤホンで聴くと如実にわかるんだけど、まるで自分があの円の中心に居るかのような音位置になっている。無駄に奥行きのある音位置が 横一列 ではなく であることを繊細に表現しているし、メンバーに囲まれくらう「しらんけど」攻撃、意味がわからなくてクソおもろい。

ジャニーズWEST、意味の無い・意味のわからない歌詞だけでなく、音の作り方や使い方といった音楽性から【トンチキ】かましてくるんだから敵わない。

 

あんたらこそ、ジャニーズWESTだ☆

…しらんけど。

 

 

喜努愛楽

2021年シンドラ7月期『武士スタント 逢坂くん』主題歌。主演を務めるは、ジャニーズWEST 濵田崇裕。

逢坂くんをすべて見終えた今聴く『喜努愛楽』は、まぶたの裏で逢坂くんと再会させてくれる。

人生決して一筋縄ではいかないし、孤独を感じる時だって、言葉にできないような瞬間だってある。でも、ダメでいいじゃん!泣いたっていいじゃん!!君がいるから俺がいるし、俺がいるから君がいるんだよ!!一人でも、独りじゃないんだよ!!

たとえ、生きる時代が違ったとしても…!!

 

早く眉毛ダンス、一緒にやりたいねぇ〜。

 

 

涙腺

『別の人の彼女になったよ』でおなじみ、wacciさん提供曲。

ジャニーズWEST結成8周年の2022年2月5日に一部が解禁されたこの曲は、ジャニーズWESTジャニーズWESTになる前から今この瞬間、そして未来まで、強く優しく温かい色で包んでくれた。

泣かずになんて、いられなかったよ。フッ。

 

ラジオ等で解禁されていたのはワンハーフだったため、CDを手にしてはじめて2番を聴いたとき、多分全オタクが同じ文言を叫んだと思う。

「2A、誰!?!?」

知らない声が、初めて聴く声がそこにあって、思わず曲途中にもかかわらず2Aだけ巻き戻して12回は聴いた。

流星さんあんた、いつの間に、そんな…(号泣)

解禁時1サビ前の流星さんにだって相当な衝撃受けてたってのに、2Aの流星さんに比にならん衝撃を受けた。

持ち前の深みのある低音に、なんというかこう、春の陽射しのようなあたたかさ学校の匂いを思い出すような爽やかさ、みたいなもんがあって、今までの流星さんのパートをシャー芯とするなら、『涙腺』2Aの流星さんは 1枚デッサンを描き終えた4Bの鉛筆。丸くて、柔らかくて、あったか〜いこの温度感。

ラップや、色気が欲しいパート、ドスを効かせたいパートをよく任される流星さんの新たな一面に、“流星さん何にも言わないけど、歌、相当力入れてるよなぁ〜(泣)”になってしまって、好きが大爆発してしまった。rainboWパンフの小瀧さんの言葉を思い出さずにはいられなかったんだぁ…

 

と、流星さんへの愛だけでこれだけ語ってしまったけれど、この曲、橋口さんがいかにジャニーズWESTを調べ尽くしてくださったかが、歌詞はもちろん、歌割りからも痛いほど伝わってくる。特に、2番以降。

 

涙腺が緩くなったと笑ってる 僕らの心はきっと強くなった

雨の冷たさ  闇の深さも 知らなかったあの頃と違って

 

一人じゃないと気づかせあって

諦めんなと声をかけあって

僕が自分を越えられたのは

決まって 君の隣だった

 

なんかくだらない言葉ほどいくらでも言えるから

いざというときに そう 躊躇うよな

また誤魔化してしまう前に早く前に言わなきゃ

ありがとう 君がいて良かった

 

出会った頃の僕らに向かって 何か言えることがあるとしたら

「大丈夫だよ 信じてゆけよ かけがえのない旅になるから」

 

なんの嘘もない言葉ほど喉元につっかえて

せり上がる愛が苦しいよな

でも届けたい もう一度 聞いてくれるか

 

なんか照れくさい言葉ほど真っ直ぐにこの想い

伝えてくれるから厄介だな

いつか言えなくなる前に受け取ってくれるか

ありがとう 君がいて良かった

 

これからも ずっとよろしくね

 

2Bのはまじゅん、落ちサビ濵田さん、何かの情景が鮮明に見えすぎませんか…

「ありがとう 君がいて良かった」の重岡くん、声から見える笑顔が、眩しすぎませんか…

お洒落なサウンドとメロディーに乗った翳りのない言葉たち、ズルいね。

 

フラゲしてから1週間が経つ今日はじめて気がついたんだけど、これイントロとアウトロで  ジジジジジってアナログノイズが微かに入ってる。

まるでレコードに針を置いたあの時のような、はたまたラジオの周波数を合わせるあの時のような。近年ではめったに聞くことがなくなったあの音。

ジャニーズWESTがここまで歩んできた軌跡は(アナログが当たり前だった頃から、と形容しても過言ではないくらい)決して短いもんじゃないこと。そんな軌跡を、思い出たちを、レコードに針を置くのと同じくらい慎重に、丁寧に、大切に、この『涙腺』という曲で噛み締めていること。

そしてストリングスが入ってくると同時にこのアナログノイズが消えるアウトロでは、『涙腺』という曲は1曲を通して 過去の追憶 から 未来の展望 までを歌っていること。

微かすぎるアナログノイズが伝えたかったものって、こういうことなんじゃないかなぁ〜。

 

「これからも ずっとよろしくね」

こちとら涙腺ボロボロだよ。

 

 

セラヴィ(初回盤A限定)

今をときめくキタニタツヤさん提供曲。イントロからキタニさん節全開。現代音楽〜!!って感じ。ギターめちゃくちゃカッコイイよな〜コレ!!好きです!!

歌い出し、『涙腺』で語った流星さんとは打って変わって“闇”感を纏った流星さんでこれまた痺れるんだよなクゥ〜ッ!!!

メロディーというかリズムがバカ難しいこの曲をここまで“ジャニーズWESTの曲”にしているジャニーズWESTマジですげぇ…と思うと同時に、歌のないイントロや間奏、アウトロはキタニタツヤでしかなくてそれもまたワクワクが止まらない。

提供曲 って、こういうことなんだろうな。

 

詞は、テーマとしては「諸行無常」をうたう『革新論理』に似ているが、『革新論理』よりもっと描写的で、どちらかというと前向きで、対世の中ではなく対個人で、美しさが強い。

「C'est la vie.」の語尾にかかるエコーがすごくこの世界観を見せてくれているよなぁ。ふと戦ぐ風の如く、僕や君も移ろいゆくもの。歌詞中にいくつも出てくる自然の描写が、この風に吹かれていってしまうようなエコーにより意味を持たせている気もする。

 

このテーマを、この詞を、現代音楽ど真ん中でうたうこと、すごく大きな意味があるのでは…?

 

競争率の高すぎる音楽界で新しい場所を模索して、誰も手をつけていない唯一無二をひたすら探して、そしてどこかにドンズバで突き刺さった現代の音楽

音楽って常にそうで、80年代だって90年代だって今だって、今までの時代には考えられなかったような手法で作った音だったり革新的な構成だったりが爆発的にヒットし、いつしか“その年代の定番”になっていく。

その枠から一歩踏み出す先駆者がどの時代にもいて、その先駆者がまた新たな時代の創始者となる。

そんな創始者の一員であるキタニタツヤが作った“今の”音楽だから、「先の見えない未来に漕ぎ出すこと 怖がらないで進めばいい C'est la vie.」に物凄い説得力があるんじゃないかって、私は思う。

 

提供曲って、こういうことなんだろうな。(2回目)

 

 

Plan B(初回盤B限定)

発売まで一切の事前情報がなかったユニット曲①。もうね、もう〜ね、怖かったから歌詞カードも投げ捨てて聴覚からの情報だけで浴びたんすよ、一発目。

イントロ、大オシャ!!とか、思う間もなく聴こえてきた神山くんのEnglishに度肝を抜かれ…神山くん今「California」って言った…?「君を掠めたbreeze outta words」…?オオオオオオオオオイRyusei Fujii!?!!?待ちな、待ちなよ、これはもう、もう、、そうだよねおじゅだよね!?おじゅいるよねそうだよね!?!?…この3人ですか?向こうが4人でs…あぁっ!?小瀧望サン!?!?!?っていうか、今私がいるココ、アメリカ!?!?アメリカなの!?!?(←相当忠実な描写(要らん))

ファーストインプレッションは、「仁くん……?(震)」だった。制作陣調べたら、登坂広臣くんのソロ曲を手がけているタッグで。「アッハ〜〜〜!!」って言った。理解りすぎて。

はじめて聴いた日から2日が経過した頃にさァ… 淳太くんが「言うたら、不倫してますッ🎶」なんて言うからさァ…いっそいで歌詞カード広げたよねェ…

 

まず、まず、「Plan B って、そういうコト!?」ジャン。

でも別に不倫感はどこにも…とか思ってたら、1サビ前にいるんだよね。

「二人だけの another (Love)」

ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!

シーツしわだらけにして汗滲ませて、嵐のようなこの関係こそが真実だなんて、駆け引き要らなくなるくらい何度も過ち繰り返して、わっっっるい男だよ本当に!!!(泣)

がしかし、本当に悪いのは「You」の方なんだろうなぁ〜。

「Even I'm your excuse I don't call it a lie」とか、「(Tell me, what should I do)」を言わせてるあたりとか、何より、「You always play me right」ですから……

 

内容が内容だけに、人選がとんでもねぇっすね!?

ライブ、こえーっすね!?!?

 

 

Anything Goes

『Plan B』とは違うタイプのアメリカ!?!?(?)

もう絶対、絶ッッッ対ライブ楽しいじゃんネ!!!!!全員のラップに爆上がりC&R、絶対楽しいじゃんネ!!声、出したいじゃん、ネ!!!(大泣き)

関ジャニ∞さんの『FUN FUN FUN FUN FUN FUN FUN FUN』が好きだった人間なので、シンプルに嬉しかったなぁ!ジャニーズWESTさん全メンバーラップスキル高いのにこういうヒップホップに分類される曲が少ないのもったいな〜と思ってたヨ!!

 

ブリッジの小瀧さん、卑怯じゃないっすか?(何が?)

 

 

Born To Be Wild

(限定曲含め)3曲目にもなったので、もう断言しようね。

ここは、アメリカです。

こうやって曲順で世界観ぶつけてくるの、いいよね〜!好きです!!アルバムって、これが面白いよね〜!好きです!!

 

この曲、とっても新しいけど、いちばん“ジャニーズWESTらしい”歌割りだなぁと思った。今までそれぞれのパートで培ってきたもんをバージョンアップさせて帰ってきやがったなアンタら!?って感覚。

これもきっと“パワーアップした原点回帰”の一部、なんだろうなぁ〜!ジャニーズWESTのオタク楽しすぎな〜い!?

 

こういう曲、流星さんの似合い具合が半端じゃないからダメよ、so coolでダメよ…

 

 

ブルームーン

シンガーソングライター eillさん提供曲。

この曲のYouTube Original Recordingが世に放たれたあの時のこと、忘れたくても忘れられない。衝撃で目の前の世界がひっくり返った。

発売前から相当数のオタクを狂わせていた『ブルームーン』。発売後はきっとその倍くらいのオタクを狂いに狂わせていると思う。

この曲の流星さんも本当にさァ…こんな優し〜い流星さんのファル、聞いてないんだよこっちはさァ…ホントにフラロマ歌ってる人と同一人物か…?

1番ですら許せなかったのに、2番の重岡くんはもう本当に許しません。儚さって力強さと共存できるんですか?聞いてません。

2サビ前の淳太くん、「淳太くん…!?!」って言った。甘い…甘すぎる…甘すぎるのに、どこか消え入りそうで…どこにも行かないで淳太くん……

転調直前の「Baby もう」濵田さんソロ、ウィスパーが重なっててどっひゃ〜… dykg??よりズルいウィスパー、此処に在り…

 

声を張らずに、抜きに抜いて、ファルとミックスと地声を器用〜に使い分けて、音の高低を行ったり来たりして、綺麗すぎるハーモニーを歌い上げているジャニーズWESTさん、コワい。

ニゾンやハモリがコーラス箇所(と、この曲いちばんのパワーワード「once in a blue moon」)しかなくて、サビだろうがラップだろうが転調のきっかけだろうが転調後のサビだろうがひとりで担えてしまう歌唱力を7人それぞれが持っていて、それだけ”個”で勝負してるのに1曲の世界観が完璧なまでに出来上がっていて、誰が欠けても誰が増えても誰が代打で入っても保てないバランスで“1曲”を作り上げているジャニーズWESTさん、マジで、マジでコワい。

 

問題の小瀧さんパートですが、問題なのが歌い方だけじゃなくて歌詞もっていうのが問題だったのに、歌詞カード見て目ん玉飛び出た。

 

歌詞が、ない──────

 

 

努力賞(初回盤A限定)

あの、好きです!!!!!!!

爆発的大ヒットとなったAdoちゃんの『うっせぇわ』を制作されたsyudouさん提供曲。MステでVTR越しの共演をきっかけに生まれた今回のこのコラボ、シンプルに、大優勝です

クリックからいきなり無音になって7人の声だけで始まるちょっとキー高めの頭サビ、強い。

めちゃくちゃ多い音数とめちゃくちゃ上下する音程を丁寧かつ乱雑に、100%の繊細さと200%のパワーで歌い叫んでいるジャニーズWEST、強い。

間奏もフェイクという名のシャウトで何かを訴え何かに紛糾しているジャニーズWEST、強い。

2Bの重岡くんによる「忘れられるかよ」、強い。強すぎる。

 

ボカロサウンドで勝負させてくださったことに加え、ここまでのハードルを課してくださったのは、syudouさんがジャニーズWESTのパワフルさと歌唱力の高さを信頼してくれている証だと思うし、そのハードルをギリギリでも見事に越えて自分たちのものにしているジャニーズWESTはやっぱりバケモンだと思う。マジで。

 

歌詞カード、楽しいネ!!

 

 

情熱(初回盤B限定)

発売まで一切の事前情報がなかったユニット曲②。『Plan B』のおかげでこちらが きりはましげ による曲だということは明らかだったので、こちらははじめから歌詞カードを見ながら聴かせていただきました。

丈弥さん…ていうか、イナ戦ジャン!?

はましげがいるユニットでイナ戦(泣)イナ戦(泣)ユニットにイナ戦て(泣)どんな贅沢なんすか(泣)(泣)

と、まぁ聴く前の動揺が尋常じゃなかったわけなんですが。

 

たまんねぇ。

たまんねぇよアンタら。

 

初聴きで、ダバダバ泣いた。超イナ戦の音楽で、超丈弥さんの言葉なのに、超きりはましげにフィットしてて、超画が見えてしまった。

熱量に熱量が重なると、こんなにもずっしり重量感のあるやさしさになるんだ…ちょっとやそっとじゃビクともしない太くて強い愛の幹になるんだ…

「生きることは辛くとも 何度でも立ち上がるんだよ」

「たまにボコボコにやられる時もあるけれど、また立ち上がれる理由は、幸せになりたいからだと思います。」なんて言葉をくれた人が歌うには説得力がありすぎる。

自作曲じゃないのに、こんなに言葉に命が、炎が、情熱が宿ること、ある?ない。

「生きてこその未来だと 届けよう 遠く遠くへ」

「君の目に見えるのが希望なら どんな悲しみも吹き飛ばすヒーローになろう それが俺達の明日 俺達の生きる証さ

ジャニーズWESTのこういう曲って to メンバーfrom メンバー に聴こえることが多いんだけど、ユニットっていうのもあってか to ファン に聴こえた。ただそれにしては頼もしさが限界突破しててちょっとLOVEが弾けております…

孤独に襲われても、切なさ抱えても、傷跡が消えないくらい唇を噛み締めてでも、夜を乗り越えれば未来があると、心にそんな炎を宿してくれるスーパーヒーローがついてくれている私たち、無敵なのよ。

生きるって大変なのに、生きるってツラいのに、私たちのヒーローになることが「生きる証」だって言い切ってくれる彼ら、最強なのよ。

僕らは最強なんだぜ!!*2なのよ。。

これだから面白いよね、アルバムってさ…

 

あなたたちの情熱を好きになれてよかった。

あなたたちとともに生きててよかった。

 

あなたたちの情熱が、今よりもっと遠く遠くへ届きますように。

 

 

進むしかねぇ

ジャニーズWEST冠バラエティ『リア突WEST』テーマソング。(あたおかバラエティが急にドキュメンタリーになる魔法のテーマ。)

『努力賞』/『情熱』に続くこの曲もまた、同じ熱感で 明日 を歌ってくれている1曲だ。

私、本当にこの曲が大好きで。

諭すようなAメロから、Bメロの濵田さん。いきなり聴き手が閉じこもっていた何かをぶち破ってくれるような強さというか爆発力があってズブズブに惚れてしまった。

誰も頼れなくて閉じこもったのに、その殻いきなり外からぶち破ってきて「精一杯 誰かを頼っていいんだよ」だって…「精一杯」頼っていいんだって… ちょっとじゃなくて、精一杯、頼っていいんだって… 頼ることを頑張っていいんだって…

とは言いながら、2Bでは「精一杯強がって生きてもいいんだよ」と歌ってくれていて。

〝誰にも頼らず、強がることを選んだっていい。精一杯強がって生きればいい。だって、「大丈夫 みんなにはこの唄がある」〟←コレ

サムニューでも言った通り、ボロボロになってでも日々を闘う私たち、振り返ればいつでもそこにジャニーズWESTなんだよな。

 

【援軍が最強 即ち 私も最強】論理。なんだよな。

 

 

黎明

2022年1月期推しドラ枠『鹿楓堂よついろ日和』主題歌。主演を務めるは、ジャニーズWEST 小瀧望。(主人公の双子役を務めるは ジャニーズWEST 藤井流星。(←ココ重要))

ドラマ内でかかった瞬間に涙が暴発してしまうほど美しいイントロに、高音での細かい音移動。

歌だけだって難しいのに、彼らはこれに美しくもパワフルな高等ダンスをつけていた。

振り数も移動数も移動距離も合わせも、意識がかなりダンスに偏ったって仕方ない次元なのに、踊りながらも、『証拠』から彼らが培ってきた 届ける力 を手放すことなく、全力で を届けてくれた。

 

ここまで続いた曲たちとは温度感も曲調もまた別ではあるけれど、『黎明』もまた 明日 を、明日という希望を、明日を望むための愛を、歌ってくれている。

 

頼るのは人じゃなくて、愛、なんだ。

 

 

でっかい愛

2021年7月期TBSドラマ『#家族募集します』主題歌。主演を務めるは、ジャニーズWEST 重岡大毅

イントロを聴いただけで今でもあの夏の体温が一瞬で蘇ってくる。赤城親子を、みんなんちを見守り続けたあの夏を。

 

「好きな明日を見つけにいこうか どんな君も僕が抱きしめるから」

私がどこで泣いていても、私がどこで迷っていても、ふと再生ボタンを押せば目の前に現れてくれる愛。

ゆったりとしたメロディに乗るあたたかな愛が、私のすべてを包み込んでくれる。

明日 を見せてくれる。

 

「あの日見上げた飛行機雲 行く先はわからないけど 同じ空に夢を浮かべながら いつだって君を でっかい愛が抱きしめる」

この一節で終わる『でっかい愛』が『Contrails』と同じアルバムに入ってるの、素敵ね。

でっっっっっっっかいね、が。

 

 

つばさ

『春じゃなくても』*3、『僕らの理由』*4に続き今作で3作目となった、SUPER BEAVERさん提供曲。

『証拠』でジャニーズWESTが得た力を、SUPER BEAVERさんがともに今ここまで大きく確かな武器にしてくださった感覚がある。

『春じゃなくても』を初めて聴いたあの時。突如としてYouTubeに公開された『僕らの理由』Original Recordingを観たあの時。そして、『つばさ』YouTube Original Recordingを観たあの時。

救われちゃったんだよね、私というひとつの生命が。

 

生きてて自分で「あ、私いま、心の底から笑えてる。」「今めちゃくちゃ幸せ!私!!」って言えることってまぁ少なくて。凹みに凹んで自己嫌悪に陥ったり、涙の海に溺れてもう一生顔を上げることなんてできないんじゃないかって思うことの方が実は多かったりして。

でも、そうやって「深くまで沈んで冷えた心」に届いたのが、ジャニーズWESTからの「わずかな温もり」、「無防備な優しさ きっと愛」だった。

画面の中に見るくだらないことに全力疾走する7人の汗や、顔をつき合わせた7人の笑顔、マイクを握りしめ歌ってくれている7人の姿。

これらは決してわずかでも無防備でもないけれど、ジャニーズWESTにとって「当たり前」になった7人の姿は、「ありふれた」7人の光景は、「ありふれてるなんてことはありえなく」て、「沈み込んだ理由さえもつばさ」にしてくれる、ずっとずっと特別ななんだ。

そしてこの愛を“当たり前”に思わせてくれていること自体が、「無防備な優しさ きっと愛」なんだ。

「ありのままがどれかはわからないけど あなたといる自分が好きだ」と胸張って断言させてくれるジャニーズWESTに伝えたい。

「無防備な優しさ 愛をありがとう」

 

J Stormチャンネルを独占する勢いで毎日公開してくれていた今アルバムのプロモ動画の中で、“YouTube Original Recording”と銘打って公開してくれた『ブルームーン』と『つばさ』の2曲。

声を抜きに抜いて、究極のマイナス美学で「LOVE」を歌っていた『ブルームーン』と、何もかもをガバ開きにして、地面から、地の下に眠るマグマから吸収した地熱で「愛」を歌う『つばさ』。

サビさえもソロで諭していた『ブルームーン』と、届けたい箇所では「伝われ!!!」と言わんばかりに遺憾なく7をぶつけてきた『つばさ』。

 

ジャニーズWESTの振り幅は、太陽を超えた。

 

特に小瀧望さん…小瀧望さん……『ブルームーン』ではあんっっっなに卑怯なスウィートヴォイスと甘々ラップでこちらを狂わせていたってのに、なんですか?『つばさ』の魂ドーーーン!!みたいな小瀧さん、なんですか…??YouTube Original Recordingで可視化されてしまった「ありのままがどれかはわからないけど あなたといる自分は笑ってる」の小瀧さんの表情が良すぎて、「あーーーん好きだ!!あなたが好きだ!!(泣)」って泣いてしまったし、表情だけでこんなに精一杯だってのに、あの歌い方はもう敵わない。降参。降参です参りました…

 

CDフラゲしてフル音源聴いて、YouTubeでは聴けなかった箇所聴いて、悔しかった〜。

1サビ終わり、ラスサビ終わりに永く続く「ラララララララ!ラララララララ!!」の大合唱、絶対にやりたいじゃん。私たちとジャニーズWESTでさ、やりたいじゃん、絶ッッッ対にさ。

そんな喉から手が出るほど欲しい瞬間が、この時代では許されない。良しとされない。

こんな悔しいことはないし、私はやっぱりコロナが憎い。

 

この状況を打破したその時は、絶対にやろうね。ジャニーズWESTと私たちで。大きな場所で。ドーム、もしくは野外なんかで。大合唱、しようね。

 

 

Contrails(通常盤限定)

作詞作曲 神山智洋今回は編曲にも神山くんのお名前があったね。

『Contrails』=「ひこうき雲」。

ジャニーズWESTを飛行機に見立てた、聴き手の背中を押す応援歌。

一度出来上がった『Paddle』(=水たまり)をすべて崩し、1から作り上げた、前向きな応援歌。

イントロから飛行機を想起させるモーター音や風を切る音がふんだんに組み込まれていたり、徐々に楽器の数が増えて音が豪華になっていったりと、音だけでワクワクが止まらない。

メロディーも神山くんにしては珍しくキーが低めでレンジもそこまで広くないが、その分上ハモと下ハモがめちゃくちゃ厚みを出していて聴き心地が最高に良い。

 

耳が叫ぶ。「これ、なんのアニメのOP?」と。

 

この強すぎるアニソン感は、行間をギッチギチに埋めて、コチラが言葉を受け取ってから噛み砕くまでの間に受け取り方を迷う暇なんかを与えない、どストレートな言葉たちだけでぶつかってくる神山くんの特性が起因していると思う。

神山くんが届けたい言葉があって、神山くんがジャニーズWESTで届けたい音楽があって、私たちはそれを迷子になることなく受け取れる。

神山くんのおかげで。

 

涙は恥ずかしくないぜ 君がここにいる証拠だって

生きている理由を空へ向け叫ぶんだ

 

証拠』や『僕らの理由』が「ジャニーズWESTの系譜」と言えるようになった、いや、「ジャニーズWESTの系譜」にしたのは、ほかでもないジャニーズWESTだ。

そんな系譜を自らが作る音楽に受け継いで、自らの手で「ジャニーズWESTというジャンル」を確立させているのは、ほかでもない神山智洋だ。

 

私の空に見える君たちがのこした轍は、もう一生消えそうにないや。

 

 

じゃあね(通常盤限定)

作詞作曲 重岡大毅

重岡大毅さんに別れを歌わせちゃいけないって、ひいばあちゃんが言ってた。

 

今回のアルバム全3形態を通して、いちばん衝撃を受けた曲といっても過言ではない。

はじめましてから4時間は『じゃあね』に囚われてしまっていた気がする。4時間の間ずっと苦しくて、ずっと切なくて、ずっと幸せで、ずっとずっと泣いていた。

 

どんなに「僕らは最強なんだぜ!!」と叫んでも。どんなに「これからもずっとよろしくね」と涙しても。どんなに「僕はそんな君を守りたいから」と月に囁いても。どんなに「どんな君も僕が抱きしめるから」とでっかい愛を誓っても。

時ってもんは残酷で、記憶も、涙も、愛さえも奪っていく。

ただ時間が過ぎただけなのに、ただほんの少し秒針が「チックタックチック」と動いただけなのに、花は芽吹くと必ず咲いて、必ず散る。

人は出会い、時を経て愛しあい、時を経て泣き、時を経て別れ、時を経て悲しいという感情さえ忘れ、時を経て違う誰かとまた出会い、また愛しあう。

言葉だけをを並べると一見循環のように見えるが、この連鎖は決して終点が始点に戻ることがないというその矛盾を「おかしいね」というおどけた一言で表してしまう重岡大毅さん…

 

「サヨナラ茶化すような 魔法ください」

重岡くん自ら担ったこの切なる願い、おっっっっっったまげた。日本語も、歌い方も、表現力が鬼。

 

曲中に三度出てくる「サヨナラ」。

日常生活で「サヨナラ」って、なかなか言わないじゃないですか。別れの挨拶にしてはかなり重たくて、言う方も言われる側も、“もう会わない”という強い意思を感じる言葉じゃないですか。

もう最後だから言わなきゃいけないんだけど、でもそんなヘビーなワード、簡単には告げられないじゃない。言わずに済むなら言いたくないし、どうしても言わなきゃいけないというのなら、どうにかこうにか茶化したい。「魔法」にすら、縋りたくなる。

そんななかで、重岡くんは見つけてしまったんだ。

じゃあねという魔法を。

 

いつものデート終わりのように。

いつも電話を切るように。

いつものようにがありそうで、またがありそうなのに、「またね」じゃない、「じゃあね」

「じゃあ、ね。」

 

と、ここまで語ったものの、これらはすべて私の感じた『じゃあね』でしかないのもまた重岡くんの作る曲らしい。

この『じゃあね』にも、もちろん重岡くんの中に重岡くんだけの正解はあるだろうけど、聴く人毎に世界があって正解なんだと思う。

 

ここで、『Contrails』で述べた神山くんの特性を振り返りたい。

神山くんの音楽は、「行間をギッチギチに埋めて、コチラが言葉を受け取ってから噛み砕くまでの間に受け取り方を迷う暇なんかを与えない、どストレートな言葉たちだけでぶつかってくる」。

一方で重岡くんの音楽は、行間ガッバガバで、コチラが言葉を受け取ってから噛み砕くまでの間に色んな景色を見せる、描写的なのにめちゃくちゃ含蓄のある言葉たちでコチラ次第の世界をくれる。

かみしげって、かみしげなんだ────(?)

 

刹那なのに永遠で、確かにそこにいるのに儚く散ってゆきそうな アイドルの重岡大毅さん。

きっと限られているこの時間の中で、彼の作る音楽を1曲でも多く愛したいと、強く願う。

 

 

 

 

全18曲。

ポップなリードも愛も、しらんけどと無責任に放り投げては感情をめちゃくちゃにされたままアメリカに連れていかれ、帰ってきたと思ったら愛を囁き明日を叫び愛を叫び、空に浮かぶひこうき雲に刹那を感じてたらいつの間にか背中につばさが生えていた全18曲。

 

このなかの1曲が、1曲の1フレーズが、どこかの誰かに突き刺さりますように。

 

そして、この最強アルバムを引っ提げて始まるライブツアー“Mixed Juice”が、最後まで彼らにとってもイイ予感しかない!👍ものでありますように。

 

 

ジャニーズWEST 8th アルバム『Mixed Juice』、マジで 過去イチ シュガーハイ!!

 

 

 


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2022.03.17

*1:藤井流星神山智洋W主演『正しいロックバンドの作り方』監督

*2:同アルバム M2『サムシング・ニュー』より

*3:7th AL『rainboW』収録

*4:16th SG『サムシング・ニュー』c/w

I DON'T KNOW

 

 

2021年12月7日13時30分。

『LUNGS』マチネ観劇。

幕間なし100分。2人芝居。

 

 

シンプルにもう1回、

いや、もう2回観たい。

 

 

とてつもないスピードで襲ってくる初めての衝撃は、キャッチャーミットを差し出す暇もなければキャッチャーミットひとつで足りるわけもないものばかりで、初見では噛み砕くどころか受け止めきることすら出来なかった。悔しい。

もう一度、もう二度、できることならあと三度観たい。繰り返し観て、彼らがどんな言葉でどんな世界を生きていたのか、しっかり知りたい。。

でも私は、確かにこの目で『LUNGS』という超大作を観たのだ。たった2人が、たった100分で 地球 と 人間 を目一杯みせてくれた。学ばせてくれた。知らせてくれた。

この場は、私という人間が吸収した、ひとつの『LUNGS』を語る場にしたいと思う。

 

 

LUNGS』。「肺」。

 

肺とは、左右で対になった呼吸器である。そのため、「肺」という臓器は英語では「LUNGS」と必ず複数形で表される。

ふたつでひとつ だから。

 

そんな言葉をタイトルに背負った舞台は、「M」(演:神山智洋) と「W(※F)」(演:奥村佳恵) の2人芝居。たった、2人。

彼らには名前が無い。「Man」と「Woman」(※「Male」と「Female」)。男性と、女性。

つまり舞台中の彼らが語る言葉は名を持つ“個人”の意見・見解ではなく、“男性” と “女性” という大きな括りを代表する2人が発する言葉、なのである。

喧嘩をしたとき、プレゼントをしたとき、結婚するとき、etc... カップルの話には「男からしたら」「女から見れば」なんて言葉が付き物だ。私はそんな言葉を聞く度、「勝手に性別で括るのなに?男だろうが女だろうが人によって考えちがくね?」と思ってしまう。

だが『LUNGS』はそうではなく、子どもを産む ということに関して、生きる ということに関して、世の中の 男 と 女 はどう考え、どう向き合っているのか、もっと踏み込めば、どう考え、どう向き合うべきなのかを教示すべく、“男”役と“女”役という名を持たないふたつの性だけがそこに居た。

男女の価値観。男女の心理感。

きっとそれらには(もちろん個人差はあるにしろ)地球規模でほぼ共通の何かがあって、私たちは「M」と「W」にそれを観た、というわけだ。

 

ここからは舞台の流れに則って、感想を書き連ねていこうと思う。

 

環境問題や政情不安、人口増加に育児放棄。世の中にはたくさんの社会問題とやらがあちこちに狼狽している。

子どもをひとり産むだけでCO2排出量がどれだけ増えるのか。多くの人が子どもを産まないという選択をすれば温暖化や自然災害は防げるのではないか。仮に子どもを産んだとして、産まれてきた子どもはこの地球で幸せに生きていけるのか。それなら養子をもらうってどうだろう……

MとWは良い人でいようと必死に考え、必死に話し合い、必死に歩み寄ろうとした。考え無しに行動することを嫌い、理論的に生きようとした。

ところが、理論と感情は別物である。頭ではわかっていても…みたいなことって、私たちの日常にもたくさんある。

だから彼らはできるだけ感情に歩み寄ろうとありったけの言葉を引っ張り出した。相手を傷つけまいと努めて言葉を探しているのに、伝えようとすればするほど真っ直ぐになりすぎる言葉たちのせいで、ぶつかったり、すれ違ったり…。

 

それはセックスという行為に対してもそうで、男女の愛を確かめる行為であるはずが、女性からしたら男性の欲望を満たすだけの行為になりかねず、男性はその女性の感覚にショックを受けることだってある。

妊娠するのはいつだって女性で、お腹に生命を感じ、同時に不安を感じるのだっていつだって女性だ。男性の身体にはなんの変化も起きないわけだから、お腹が大きくなる恐怖なんて、男性には到底わからない。

 

私のだから。私たちのだから。私たちの一部だから。だから私たちはそれを愛するようになるし、そうだよ、私たちは愛するようになる。それがたとえ、たとえどうでも。

 

上記は、産まれてきた子どもがどんな子でも、ただ泣き叫ぶ皮膚の塊でも構わないと主張した「W」の言葉である。

子どもというのは女の体内で十月十日生きたのち、外の世界に出てくる。十月十日の間に女は自分の大きくなるお腹に生命を感じ、自分の子がいる自覚を持つ。愛着や責任感が生まれる。お腹を痛めて産んだ子がたとえどんな状態であろうと、十月十日の間に芽生えた愛着や責任感は 我が子を育てる覚悟 として表れる。

では、男はどうだろう。自分の子でありながら、自分の一部でありながら、その子を誕生させるために自らの身体が変形する恐さも身体から生命を産み出す不安も産まれてくる子への愛着や責任感も、産まれてくるまで見えないし、わからない。産まれてきた子が奇形だったり、病気だったりしたら、、?肉体的負担を一切負っていない男もその子を自分の子だと自覚し、愛し育む責任を持てるのだろうか。

 

一瞬でもお腹の中に生きた子が、この世に産まれてくることができなかったとき。

自分のお腹で育てていた女のショックは、絶望は、地の果てにまで及ぶだろう。何日も何週間も何ヶ月も何年も。少しの間ふたつの生命を抱えていた身体が、いきなり軽くなる。口も聞けない悲しみに、話もできない苦しみに襲われて、致し方ない。

一方で、パートナーである男の身には何の変化も起こらない。不平等だよね。“私たちの子” なのに。女の悲しみなんて分かりきれないし、女の苦しみなんて和らげられるわけがない。ただ、ただいつまでも寄り添う以外に選択肢がない。それって相当の根気がいると思うし、相当のストレスだと思う。何週間も何ヶ月も続いたら、そりゃうざったいだろう。他の女とキスだってする………するか?

男は、墓場まで持って行くべき事実がこの世には存在するということを知っておく必要があった、と、私は思う。

正直でいることはもちろん大事で、嘘 はついちゃいけない。でも、言わない という誠実さもきっとこの世には存在する。きっと。

絶望の果てにいる女に追い打ちをかけるようにそんな事実を突きつけなくても…タイミングってあるだろ…しかも「明日も同じことをするだろう」なんてそんな…どういう心理…?“お前が一生そのままでいるなら俺他の女移るけどいい?”っていう決意表明…?女である私は「M」の発言も行動もなにひとつ理解できなかったごめん……

 

ふたりが別れてから数年。女は最大の味方である母親を亡くし、男に連絡をする。ひとりじゃ、どうにもできなかったのだろう。独りで居たくなかったのだろう。

会わずにいた数年の間に、同じく男の父も他界していたが、男は女にそのことを知らせずにいた。それは女の存在を忘れていたわけではなく、女に余計な心配やいらぬ気遣いをさせまいとした男の配慮である。

流産してから一度も誰とも関係を持っていない女と、何人かといろいろあった男。

今も独り身な女と、(何人目かの)恋人がいる男。

 

流産というショッキングな経験を共有してからの数年間も。

家族を亡くしたあとも。

男と女は同じ出来事を経験していながら、起こした行動はまるでちがった

 

考えてばかりの頃は子どもを作るか作らないかで相当揉めて、考えて考えて考えた挙句“子どもを作る”という選択をした2人のもとには、子どもは産まれてきてくれなかった。

考えてばかりの頃は繋がるまでに相当な時間を要したのに、勢いに身を任せてみたら男に恋人がいるとわかっているにも関わらずセックスをしてしまっていた。

後悔はしてない!!

その場においては女にとって嬉しい言葉なのかもしれない。その時ふたりが幸せだったなら、それでいいのかもしれない。

でも。

…いや。いやいや。恋人おるがな。もしこれで女が妊娠でもしたr…

ほれ見ぃ。デキとるがな。

 

結局男は、恋人との3ヶ月後の約束より女との十月十日後の生命を選んだ。

君といるとホッとするんだ。

いや、十月十日後の生命を理由に、女を選んだ。

 

考えることを拒み、流れに身を任せる生き方にトライしようとした。

結婚し、出産し、子育てし、老いていき、死んでいく。

簡単なようで、普通の生き方のようで、これって実は奇跡の連続で、実はとっても難しい。

 

生きる意味を考えたことはあるか。

子孫を残す意味を、考えたことはあるか。

どうしたって共存を強いられる他者や地球から、目を背けていないか。

自己満足の未来を築いていないか。

 

………自己満足じゃ、いけないのか?

 

この大きな地球という惑星に住む私たちは、考え出したらキリがない大問題を山のように抱えている。そこに立ち向かおうとしたらひとりじゃおろか、ふたりだって敵わない。

そして地球規模の問題について考え出してしまったら、私たちが生きる意味すら見失ってしまう。

だからまず、その問題を知ること。現状を知ること。そして、自分自身がその問題の当事者であることを自覚すること。自分という小さな点が、広大な地球・宇宙に広がっていることを自覚すること。

知った上で、自分たちのとる行動に、行動が引き起こす未来に責任を持つこと。

考えすぎなくていいから、理論的じゃなくたっていいから、自己満足でいいから、自分の好きなことに、自分のやりたいことに、責任を持つこと。

社会問題という敵を知る輪の広がりが、いつかきっと地球をひとつにするのだろう。

 

愛してる。

 

最終的に私たちが帰すところは、“愛”なのだから。

 

 

 

社会問題を知り、“考える”きっかけをくれた『LUNGS』。

これからも永く続く舞台であってほしいと、切に願う。

 

 

 

…と、ここまで書いたところで。

結局『LUNGS』が伝えたかったことって何だったのか、という話をしたい。

 

この世の社会問題?

子どもを作る・産むことの過酷さ?

人間の脆さ?

“考えるな、感じろ”?

 

私は、わからない が主題だったんじゃないかと思う。

 

冒頭で述べた通り、この舞台は『LUNGS』というタイトルを背負っている。

ふたつで、ひとつ

カップルも夫婦も、ふたりでひとつ、と数えられる。

 

「M」と「W」は所構わず息が上がるほどの言葉を交わしてきた。呼吸を乱してでも言葉を交わすことで、相手の想いを、感情を、考えを、さらには自分の想いを、感情を、考えを、知ろうとした。

わからない から。

相手が今何を想い、何を感じ、何を考えているのか、自分が今何を想い、何を感じ、何を考えているのか。

ふたりでひとつ、なのに、言葉にしなきゃわからないし伝わらないことって、いっぱいある。

 

本棚から本を持ってくる。どの本にも君がアンダーラインを引いたあと。余白には星が書いてある。君がハイライトした文をじっと見つめる。その段落をもう一度読んでみる。

僕には見えない何がこの人には見えていたんだろう…?僕が理解していないことは何だろう…?

 

“君”が何を想ってここにハイライトしたのか、何を感じて星をつけたのかわからない“僕”がいた。

同じ本を読んだって、男と女は相手のことが わからなかった。感じ方はまるでちがって、考え方だってまるでちがう。

 

たちのだから。私たちの一部だから。

妊娠している女が何を嫌がり何を恐がっているのか、流産した女が何に悲しみ何に苦しんでいるのか、男に何をしてほしかったのか、どういてほしかったのか。

男はまるでわからなかった。理解できない部分だらけだった。

 

でもそれは逆も然りで、男がなぜ養子をもらうことを嫌がり、結婚を嫌がったのか。なぜパートナーが流産した苦しみに明け暮れている最中で他の女とキスし、別れてから複数人と関係を持てたのか。

女が理解できない部分もたくさんあった。理解したくない部分もたくさんあった。

 

わからない んだ。

ふたりでひとつでも、結局はひとりとひとり

言葉にしなければ、何もわからない。

 

劇中のふたりは、深呼吸をして息を整えるのと同じくらい、「わからない…」という言葉を繰り返していた。

相手のこと、他人のことはもちろん、自分のことだって私たちはわかってない。

今自分が何を求め、何を避け、何を感じているのか。自分の周りで何が起きているのか。

(社会問題と同じで、)当事者でありながら、当事者であるが故に、わからないことばかりだ。

だから私たちは言葉をなんとか絞り出して自分を相手に伝えようと、自分を自分に伝えようとする。

今感じている〝この気持ち〟を言葉にするのって、ものすごく難しい。どんな言葉にするのが正解かもわからない。そもそも今この世に存在する言葉で表現しきれるのかすら、わからない。

でも、そこに相手が手を差し伸べてくれて正解を見出せたり、何がわからないかを相手と共有したりすることで、ひとりとひとりふたりでひとつ になっていく。

 

新たな生命をこの世に誕生させる男と女は、誰だってわからない者同士。

時にぶつかり、時に傷つけるけど、言葉というツールを頼りに歩み寄り、喜怒哀楽、もっと細かい感情までシェアしていく。

そして、ふたりでひとつ になる。同じ呼吸ができるようになる。

 

まったくわからない者同士が、愛し合う。

 

かつてソクラテスが言った 無知の知 じゃないけれど、私たちは“わからない”ことを知っておくべきなんだ。

カップルや、夫婦。血の繋がりのないふたりが相手を わからない のは当然で、むしろ わかったふり をしてしまう方が怖くて、わかろう とする努力が に繋がるんだ。

 

を、諦めちゃ、いけないんだ。

 

 

神山くんが主演じゃなかったら、ここまで身を滾らせてくれたこの最高の舞台を、奥村佳恵というとんでもない才能の持ち主を知らずにいたかもしれないと思うとゾッとする。

 

衣装替えもなければマイムもない、小道具もなければ、照明演出だってない。

だけどそこには確実に「M」と「W」の生涯があって、ふたりの呼吸があって、ふたりの生命があった。

 

 

『LUNGS』

最高傑作に出逢った。

 

どうかどうか、息の長い作品になりますように。

 

 

 

 

2021.12.23

『LUNGS』大千穐楽

また立ち上がれる理由は

 

 

ジャニーズWESTの音楽は、私のを肯定してくれた。

 

新しい環境に立って1日目の帰り道。

なぜか、なぜか涙が出そうで仕方なかった。

大きなミスをしたわけでも、傷つけられたわけでもない。

誰に何を言われたわけでも 誰に何を言われなかったわけでもないのに、お仕事を終えて職場から1歩離れたその瞬間、どういうわけか何かがブワァッと込み上げてきた。

 

駅に着くまでになんとか落ち着かせねばと、耳にイヤホンをぶっ込んでiPhoneに入っている音楽のシャッフルボタンを押した一発目。

 

こんなにも笑って いや泣いて

忙しなく叫ぶ君の心は

頑張っている証拠だよ

 

人目もはばからず、歩きながらダバダバ泣いた。泣いてしまった。

 

「ちょっと泣きそうなんで、空気違うかもしれないですけどいいですか? 今日楽しかったですか!!」で泣き始めた流星さんの気持ち、今ならわかる。わかるヨ…

 

結構な回数聴いてきたはずなのに、リリースから約1年半経った今、この「いや」の強さにバチボコにやられた。

 

自然に笑えている幸せな日々ももちろんあるけど、人生そんな日々ばかりじゃなくて、どうしても涙を堪えきれない日もあって、笑ってなきゃって思うから泣きたくなる日もあって、実はむしろそんな日の方が多くて。

でも社会を生きる人間って、なぜかそういう自分の気持ちに蓋をする。見て見ぬふりして、気丈に振る舞うのが正解だって思い込んでる。

自分なんかまだまだだと思うし、自分なんかが弱音吐いちゃいけないと思うし、自分なんかのツラさは“ツラい”の内に入らないと思ってる。

ホントは超頑張ってるのに、めちゃくちゃ頑張ってるのに、自分の頑張りを素直に認めてあげられない。

 

だけど私の愛するアイドル ジャニーズWEST は、わけもわからず溢れる涙は “私の心の叫び” で、わけもわからず溢れた涙は “頑張っている証拠だよ” と、力強くあたたかく 訴えかけてくれた。

お仕事を終えた時は“しんどかったな〜!頑張ったな〜!” なんて微塵も思わなかったけど、私、今日頑張ってたんだな。そう思えた。

そう思えたら、余計に涙が止まらなくなった。もう駅着いちゃったよ?どうしたらいい?(知らねーよ)

 

『証拠』が終わったのでとりあえず来た電車に乗ってみたら。

 

うまく笑えない今日の 涙は僕とはんぶんこ

ひとりの思い出ふたりにしよう 何倍も笑えるね

 

もう、無理だった。

 

花粉症の時期でもないのに上向いて鼻水すすりまくってるオンナ、相当不審だったと思う。

私の真向かいに座ってたおっちゃん、怖い思いさせてゴメンネ。

 

理由のわからない涙があった私は、「泣くな」とは言わず、「笑え」とも言わず、「シェアしよう」と言ってくれた音楽に やさしく抱きしめられたような気分だった。

愛。でっかい愛だよ。ジャニーズWEST

 

考えてみれば、『証拠』、『はんぶんこ』だけじゃない。

ジャニーズWESTの音楽は、そして重岡くんが作る曲は、涙 という人間の弱さ脆さすら全肯定してくれる音楽ばかりだった。

 

あなたの涙は あなたゆえの涙で

きっとあなたの魅力のひとつだと思う

 ──『僕らの理由』

 

頑張れなくていい 嫌になったっていい

情けなくていい ダサくていい 怖くなってもいい

どんな自分だっていい

 ──『間違っちゃいない』/『間違っちゃいない。』

 

真昼間の月に 種を植えてみたくなったのは

いつか君を襲う夜の底 一輪の光を

 ──『ムーンライト』

 

大丈夫 何回だって何万回だって 声に出せばいい

悲しみも抱いて泣いて

笑って分け合ってきた僕らなら

 ──『アメノチハレ』

 

頑張りすぎな君だけど 無理をしちゃう君だけど

僕から君への処方せん 隣にいること

 ──『Change your mind!』

 

大きな涙溢れる日も いつだって僕が

でっかい愛が抱きしめる

 ──『でっかい愛』

 

「つまずきそうな時、涙で景色が滲む時。

 あなたのジャニーズWEST、出番です。」

 ──『マ・ル・モ・ウ・ケ!』

 

 

上記だってほんの一部で、もっともっと、もっとたくさんのジャニーズWESTの音楽が 泣いている自分 や 弱まった自分 のそばに居てくれた。

そばに居て、「泣いたっていい」と言ってくれた。

 

泣いたら泣いた分、綺麗なが見られると教えてくれた。

 

自分がツラくて自分のために流す涙って、カッコ悪い通り越してダサいし、極論、ズルい。

今までずっとそう思って生きてきた。

でも多分、違うんだなぁ。

自分のために流す涙は、自分を認めてあげるための涙 なんだなぁ。

 

私は今まで、自分の本心を自分として認めてあげてなかったんだなぁ。

 

まだほんのちょっとだけど、前よりもちょっとだけ、自分のことを好きになれた気がする。

 

きっと頑張ってるよ、私。

でも、まだいけるよ、私。

 

闘おう。

鍛冶屋がくれたいろんな武器背負って、これからも。

 

 

そうさ アメフリからレインボウ

七色に濡れた空 ドキドキさせて

ほんの少し僕らを 背伸びしてた分だけ

大人に変える

 

キミは アスファルト飛び跳ねる

光の粒のように 僕を包んで

雨上がりのハートに 大きな虹を架けるんだ

また 歩き出そう

 ──『アメフリ→レインボウ』

 

 

 

これが、私のまた立ち上がれる理由だから。

 

 

 

 

 

2021.11.14

THE TRUTH IS...

 

 

 

2021年9月8日 18時30分から21時。

昂りが私の手足を震わせた。

 

 

舞台『検察側の証人』を観た。

主演、小瀧望

 

恥ずかしながら、文学に疎い私はこの超有名サスペンスを知らなかった。

それゆえ観劇前に小説なり戯曲なりを読み予習してからいこうかとも思ったが、小瀧さんが各媒体で“知らずに来ても面白い”と発信してくれていたため、公式サイトに掲載されているあらすじだけを頭の片隅に、世田谷パブリックシアターに向かった。

 

世田谷パブリックシアターといえば、今からおよそ10ヶ月前。私はこの場所で ジョン・メリック に出逢い、小瀧望 という名の、とんでもない俳優を知った。

 

lipkun.hatenablog.com

 

1年足らずで帰ってきたこの場所で 今度はどんな世界が見られるのか、どんな小瀧望が待っているのか。私がどれだけ高揚していたのかは、言うまでもない。

 

 

著者 アガサ・クリスティ が自身で気に入っていると言うのも大納得のストーリー。ラスト数分の大どんでん返しは身をのけぞってしまうほどの面白さだった。

でも、ストーリーだけじゃない。

この作品は、舞台で観るからこそ面白い。

 

 

以下で感想を綴りたい。推察でも考察でもない、ひとりの観劇者の感想。

 

 

観劇前に購入したパンフレット

ネタバレに怯えながら開いてみると、相関図や法律用語が掲載されたページがあった。

法律や裁判に詳しくない、いや、無知と言っても過言ではない私にとってはありがたい情報で、ネタバレになり得る箇所には「ネタバレ注意!」の注意書きを施してくれていた。やさしい

おかげでネタバレは踏まずに済んだし、観劇後に目を通して うひょ〜 となった。やさしい

 

 

私は最後の最後まで、7割、レナード・ボウルの無罪を信じていた。

たまに顔を出す口の悪さや冷徹さ、落ち着きのなさが気にならなかったわけではない(し、それらが有罪を疑う3割の要素になっていたのも事実だ)が、それ以上にレナードの素朴さ純粋さを「信じたい」という気持ちが相当大きくなっていた。

 

 

なぜか。

 

 

まず第一に、事務所を訪ねてきたローマインの怪しさ

 

「ときどき思うんです、男って、バカな生き物だなって。」

「こちらの方ってずいぶん偽善者なのね。」

「レナードが私に言わせたかったのはこれでしょ?」

「あの人は私の主人ではありません。」

「感謝の気持ちも、長くなるとうんざりしてくるものです。」

 

怪しすぎるでしょう!!(大声)

レナードに既婚者であるということを黙ったまま結婚の契りを交わした女の何を信じろと…?「レナードの愛を、なんで… どうして…!!」と、全観客が拳を握りしめていたでしょう…(言い過ぎ)

 

 

 

第二に、検事の尋問の強引さ、そしてすべての検察側の証人の証言の曖昧さと、物的証拠に基づいた不審さ

 

冒頭でマイアーズ検事は誘導尋問が常套手段であると述べられていたし、現に私が(ただの観客でありながら)陪審員として立ち会ったこの裁判でもウィルフリッドに何度も異議を申し立てられ、裁判長もその都度それを認めていた。

〝なんとかしてレナードを犯人に仕立て上げたいんだな… 目的が“裁判に勝つこと”になってないかマイアーズ…〟と思わざるを得ない裁判。(観客がそう思うことすら アガサ・クリスティの手の内だったのだろう。というか、彼女は観客がそう思うようにレールを敷いたのだろう。まんまとやられましたよ本当に…)

 

ハーン警部、ワイアット博士、ジャネット・マッケンジー、そして、ローマイン・ボウル。(ボウルじゃないけどボウルと呼ばせてくれ…!(泣)頼む…!!(泣))検察側の証人たちは皆、発言の矛盾点をウィルフリッドに突っ込まれては訂正していて、物的証拠ではなく曖昧な記憶や先入観に基づいた発言が目立った。

そこにマイアーズ検事の度重なる誘導尋問と来たもんだ。そりゃ疑いの目だって強くなる。

 

“家の中にいたレナードがフレンチさんを殺したにもかかわらず、外から侵入した強盗殺人に偽造工作したのだ” 

そう訴える彼らの元には、なんの物的証拠もない。

ハーン警部が訴えた外側に散ったガラスの破片だって、事件当日は風が吹いていたという事実から内側から工作したことの証拠にはならなかったし、強盗事件であればほとんど必ず手袋をはめているという証言から、レナードの指紋が残っていたことはむしろ彼が犯人ではないことの裏付けにさえなっていた。もはやこの証言のおかげ(せい)で、“ローマインは手袋をはめていた、よな…?”と、別人に疑いの目が向き…

 

ワイアット博士の喚問では、打撲の位置から、(断定はできずとも)犯人が左利きである可能性女性である可能性が浮かび上がった。

 

そこで登場する、ジャネット・マッケンジー

 

彼女は右手に持つべき聖書を左手で持った。廷吏に右手で持つよう指摘されても、少しの間納得がいかない様子まで見せた。つまり彼女は、左利きの女なのである。ワイアット博士の喚問で浮かび上がった可能性の双方を満たした人物なのである。

加えて彼女は自分が聞いた声だけを信じて敵意むき出しでレナードを犯人だと訴え続けるし、遺言が書き換えられる前はフレンチさんの遺産は彼女に託されることになっていたし、これだけあの声は絶対にこの男だと主張しているのに実は補聴器が必要なほどの聴力で…

話を聞けば聞くほど発言の信憑性のなさや殺害動機が浮き彫りになっていった。

 

レナードのジャケットを鑑定したクレッグも、実際血痕は片袖にしかついていなかったのに「両袖口に血痕が認められた」との発言。ウィルフリッドに指摘され訂正はしていたものの、この曖昧さに多少なりとも不信感を抱いてしまうのも無理はない。

 

これだけ検察側に不信感を募らせた頃、マイアーズ検事が発した恐ろしく信じ難い宣言。

 

「ローマイン・ハイルガーさんを喚問します。」

 

法廷のざわめき。客席(傍聴席)の動揺。

舞台と客席がまったくもって二分していない、まるで本当の法廷かのような一体感。痺れた。

 

ただ前を向いて堂々と宣誓するローマインと、現実を受け止めきれずにいるレナード。

ローマイン、手袋、してる……(小声)

何も知らないレナードの前で、レナードとの結婚は無効であると(物的証拠に基づいて)言い放ち、この殺人事件はレナードによる犯行であると証言し、挙げ句の果てに「彼を愛したことは一度もありません。」と、なんとも残酷な一言を、悪びれる素振りもなく…

 

私の感情は完全にレナードに移入していた。

 

ローマインもクレッグ同様、「両袖を洗った」という証言をウィルフリッドに突っ込まれて訂正をかけているし、はじめは警察にまったく異なる証言をして一度でもレナードを守ろうとした事実がある。

ウィルフリッドの言うように、彼女の記憶を当てにはできないどころか、いつの何が嘘で、いつの何が真実かすら分からない。さらに、ローマインはかつて女優だったという事実が彼女の証言の信憑性を低めた。女優さんって、お芝居(嘘)、上手いもんねぇ…?

「レナードがこわかった(から警察に嘘の証言をした)んです。」というローマインの言葉など、信じようがない。

「こわかった!あなたの手で身も心も打ち砕かれたこの男が怖かったというんですか? 陪審員の皆さんにはわかると思います、あなたとレナード、どちらを信じるべきか。」

ウィルフリッドの言葉に心底頷いた自分がいた。

 

信じたいと思える箇所が見当たらなかった検察側の証人たちの証言に、真実を物語る物的証拠。

そちら側を疑って当然だろう。

 

 

 

第三に、レナードの実直さ

 

フレンチさんが殺害され、警察が自分の話を聞きたがっていると知ったレナードは自ら警察に赴き、自ら供述した。

事務所でも法廷でも、何度も何度も「おばちゃんが好きだった」と訴えた。

妻であるローマインを愛し、誇りに思い、大切にしていたし、最後まで(揺るぎない物的証拠が出てきてもなお)信じていた。

 

「俺はやってない!」

 

あの叫びを信じずして、何を信じろというのか。

 

(自分が犯人だと分かっていながらここまで第三者に“レナードは無罪だ”と信じ込ませた小瀧望さんの細かくて大胆なお芝居… 圧巻でした…)

 

 

 

最後に、私たちは法廷の“陪審員”ではなく、『検察側の証人』の“観客”であったという点

 

私たち観客は、陪審員には見えない部分もたくさん見てきた。

先述したとおり事務所を訪ねてきたローマインや、レナードがフレンチさんを慕うようにウィルフリッドにも叔母さんのような人がいたこと法廷後の事務所で起こったあれそれまで。陪審員では知り得なかった情報を知らず知らずのうちにインプットしていた。

「あの人は絶対やってないんですから。」

「だって、彼はとても、いい人ですから。」

グリータのウィルフリッドへの訴えにはなんの根拠もなかったが、“そうだよな”と思わされる大きな要因だった(というか、そう思いたい自分を肯定してくれているような気がした)し、金もないのに旅行会社に海外旅行の問い合わせをした件だって、ウィルフリッドの妻もメイヒューの妻も同じようなことをして楽しむことがあるという凡例を聞いて、“なるほど特段珍しいものでもないのか”と、妙に納得させられた。

 

何より我々は、陪審員の知らない“あの女”の訪問を知っている。

「先生?あたしに、キスしたい?」

レナードの無罪というより、ローマインの有罪を決定づける物的証拠をウィルフリッドに恵んだ(名前も分からない謎の)女。

ウィルフリッドがどうしてこんなにも確固たる証拠をいきなり手にできたのかの理由も、どこから入手したのかも、陪審員には知り得ない。

だが我々は決定打となる証拠の入手経路も証拠提供者の境遇も知って(しまって)いる。やはりローマインは冷酷な女で、やはりレナードは愛する女に騙された可哀想な男なのだと、思い込んでしまっている。宛先の男がどこの誰なのかも、証拠を持ち込んだ女がどこの誰なのかも、何も知らないのに。

 

私たちの居た場所が法廷の傍聴席ではなく、確かな“世田谷パブリックシアターの客席”だったが故に、検察側のあれそれを知らないまま、レナード・ボウルを護ろうと必死な弁護人側の一部始終を知ってしまったが故に、〝レナードはやってない〟という先入観にいつの間にか没入していた。いや、没入させられた。

 

とはいえ、仮に私が本当に陪審員だったとしても、レナードの無罪を訴えただろう。ローマインはそれほど完璧な芝居を打っていた…

 

 

 

「私、あの人がやったと知っていましたの。」

 

 

 

上記で語った私が信じたレナード・ボウルは、私が信じた真実は、隅から隅まで だった。

いや、私やウィルフリッドは、我の 主観 に囚われていたことに気づかぬまま、レナードを、主観を、信じ続けてしまった。

 

物理的に存在する証拠に基づいて真実を求めていたはずが、いつの間にかそこに“レナードはやってない”という主観(的願望)が介入し、最終的には目的が 真実 ではなく レナードの無罪 に代わっていた。

偉そうに「目的が“裁判に勝つこと”になってないかマイアーズ…」などと言っていたのはどこのどいつだ。目的が“裁判に勝つこと”になっていたのは貴様の方だろう…(私)

 

 

 

レナードは警察に連行される前も法廷でも、口の悪いところがなかったわけではない。冒頭でも述べた通り、口の悪さや冷徹さが彼の有罪を疑う3割の要素になっていたのも間違いない。けど。だけど。

「この娘はなぁ、お前より十五も若いんだよ。」

レナードは思った数倍冷徹で、思った数倍残酷な男だった。

すべてを手に入れて被っていた猫を脱ぎ捨てたレナードに、愛 などというものは存在しなかった。

 

刑事事件において、一度判決が確定したら同じ事件について再び審理することは許さないとする “一事不再理の原則” というものがある。(パンフレットより)

「この国では一度無罪になったら、二度と裁かれることはない。」

そんな法律すら味方につけ、ローマインを脅したレナード。

 

「この間何かに書いてありましたよ!

 “ 法は馬鹿だ って!」

幕が開いてまもなく、ウィルフリッドのタイピスト グリータ がお茶目に発していた言葉が見事なまでに脳内をこだまする。

 

愛するレナードのために何もかもを計算し綿密な計画を立て遂行し、自ら罪を被ったローマインを私は決して肯定しないし、正しいとも思わないが、目の前で嘘のような真実が馬脚を現してもレナードは決して裁かれない。

甚だ遺憾で、酷く胸が痛んだ。

愛に生きたひとりの女性は(偽証などひとつもしていないのに)偽証罪という重罪で裁かれ、他人の誠意を容易く踏み躙るひとりの男は他人の財産で大手を振って太陽の下を歩ける世界。

 

法は馬鹿だ!!!(泣)

 

振り返れば、マッケンジーは法廷でこう証言していた。

「(フレンチさんは)“私の遺産はいちばん役に立つところにあげなくっちゃ”って、いつも言ってましたっけ。」

フレンチさんはこの意思に沿って、相応しいと判断して、相続先をレナード・ボウルに変更したというのに。

結局、フレンチさんの遺産は私利私欲に塗り固められた男の元へと相続されてしまった。

フレンチさんの意思とはまるで逆の相続先

 

先述したグリータの「“法は馬鹿だ”って!」という発言は、グリータがカーターと、ある遺産争いの一件について話している時に出たものだった。

事務員の不注意なタイプミスのせいで、遺言通りの相続が認められなかったという遺産争い。

「15年も前に離婚した女のものになってしまったんだ。遺言した人の意思とはまったく逆なんだよ。

こんなにも序盤から、レナードはフレンチさんの望んだ相続人に相応しくない人物であるという伏線が張られていたというのに____

 

 

検察側の証人たちは確かに曖昧な証言ばかりで、第三者に指摘されなければ蘇らないほど記憶が朧げだった。

しかしその曖昧さこそが真実で、真実以外の何ものでもなかった。

 

「私が証言することはすべて真実であり、真実のみを証言し、真実以外の何ものも証言しないことを誓います。」

 

検察側の証人こそが、真実だった。

 

 

 

「罪を犯しました。私は、有罪です。」

最後まで愛と真実に忠実だった女がついた、唯一の嘘は。

 

 

 

 

「あの人を愛したことは、一度もありません。」

 

 

自分以外の人間が何を考え何を感じているかなど、私たちの目にはうつりゃしないのだ。

 

 

 

 

 

 

2021.09.28

検察側の証人』大千穐楽

『バニラかチョコ』、天才で鬼才。

 

 

ジャニーズWEST 17thシングル『でっかい愛/喜努愛楽』の通常盤に収録されているc/w『バニラかチョコ』。作詞作曲、重岡大毅

 

CDを手に入れる前から、JEのHP(https://www.jehp.jp/s/je/discography/JECN-0654)にある「多くの人が思わず共感するあま〜いラブソング」という謳い文句に頭を抱えていたのだけれど。

 

あの、バカ だった。

重岡大毅、天才すぎて、バカだった。

 

兎にも角にも重岡大毅さんという天才に、いや、鬼才に、今この時点で出逢えている自分が誇らしくてしゃあないので、私は綴るよ。

『バニラかチョコ』に詰め込まれた ジャニーズWEST 重岡大毅 の天才ぶりを。

 

 

重岡大毅は、世界観 の天才。

小瀧さんも大絶賛してたしいつか本人も言っていたけど、重岡くんは狭〜〜〜い世界観を描く天才だと思う。今回の『バニラかチョコ』だって、重岡くんが描いたのは、彼女と口喧嘩して家を出て、コンビニで買ったアイスが溶けないうちに家に帰るまでの、ほんの数十分

このほんの数十分に、主人公「僕」の、彼女「君」に対する想いも思い出も彼女といる自分の気持ちも情景描写も、見事なまでに詰め込まれている。

 

ほんの数十分の世界に、一体何がどれだけどのように詰め込まれているか、以下でうるさいほど語りたい。

 

 

重岡大毅は、対 の天才。

『バニラかチョコ』。表題からみえる ふたつ の物語。「君」と「僕」の ふたり の物語であろうことも、大体想像がつく。

重岡大毅、そんな生やさしい男じゃ〜ありません。

この楽曲のなかには、対になったワードが所狭しと並んでいる。

 

1.「長くなった」/「短い」

2.「頭」/「つま先」

3.「スニーカー」/「スリッパ」

4.「先に君」/「あとから僕」

5.「可愛い」/「カッコいい」

6.「バニラかチョコ」

7.「白」/「黒」

8.「甘い」/「ビターで苦い」

9.「ソレ」/「コレ」

10.「告白した夏の夜」/「準備万端冬空」

11.「Yes」/ 「No」

12.「今も昔も」

13.「一か八か」

14.「頭」/「口先」

15.「有罪」/「無罪」

16.「ドライ」/「ベタつく」

17.「OFF」/「ON」

18.「理想」/「現状」

19.「ただいまおかえり」

20.「酸いも甘いも」

21.「あの手この手」

22.「oh good day」/「oh bad day」

 

「曲タイトルを対にしたからって曲中にこんなにも対のワード盛り込むなんて!もう!しげちゃんったら!!♡」とかいうやさしい話で終わっておきたかった。終わっておきたかったのよわたしゃ。

なのに重岡大毅さん、この恐ろしいほどの対で私のハートを滅多刺しにしてきたから黙ってられん。

覚悟しな。

 

先ほども述べた通り、これは「君」と「僕」ふたり の物語。人間がふたりいるわけだから、君が右でも僕は左なこともあるだろうし、君が正で僕が誤なことも、はたまたその逆もあるだろう。

でもそんな ひとり と ひとり が、歩み寄って ひとつ になろうとする。

世にいるカップルやご夫婦は皆、この愛のカタチに辿り着こうと努力する。

 

そういうカップルや夫婦の愛のカタチを、曲中に散りばめたのワードたちを ひとり と ひとり にみなすことでちゃ〜〜〜んと表現してくれちゃうんだよなァ〜重岡大毅!!!!!!!(泣)

 

「長くなった短い話」から始まる大量の対攻撃。襲ってくる対たちはずーっと あっちとこっち を向いてる。もしかしてこの子たち、「お前が西なら俺は東へ」派?(ハ?)

ずーっとずーっと反対向いてて、気付けば2サビ。あーあ、もう大サビも終わっちゃうよ?いいの?

なんて思っていたその頃。

ついに出たな、ラスボスめ。

 

oh good day... oh bad day...

oh good day... oh bad day...

oh good day... oh bad day...

oh good day... good day...

 

どっひゃ〜〜〜!!!!!(倒)

瞬殺された。一撃だった。

ひとつに、なった…………………………………

 

良い日も悪い日もあるよ。

①君にとっては良い日でも僕にとっては悪い日。②君にとって悪い日でも僕にとっては良い日。③君にとっても僕にとっても良い日や、君にとっても僕にとっても悪い日。いろんな日があるよ。でも君といれば、④「bad day」だって「good day」なんだよ。

そんなラブソングの王道メッセージをこの4行でうたうと同時に、1+1 は、2 という 1 になるのだと、究極の愛のカタチはコレだと、うたっている。

 

重岡大毅さん、天才?

 

この「good day」×2 を言いたいがために散りばめられた他の対たちも、それぞれがちゃんと仕事してるんです。欠かせないんです。

 

冒頭の「長くなった短い話」は、カップルって本当に些細なことからでっかい喧嘩を生み出すスペシャリストだよなぁ〜と思わせてくれるし、「スニーカー or スリッパ」で悩めるくらい「頭」「つま先」も冷えた(長いこと話してた)んだなぁ〜と「長い」の長さを具体的に、より鮮明に、教えてくれる。

 

個人的には1サビの「告白した夏の夜トリップ」と2サビの「準備万端冬空とリップ」が破茶滅茶に好き対。(好き対?)(“ごめんね”は先に君から言ってほしいのに告白は自分からする(した)重岡大毅さん、居ます。)

告白した日=ふたりの始まりの日と、準備万端 が、で対比になってるのもふたりの共にしてきた時間を感じられて最高に良いし、冬空が引き出したイルミネーションがOFFでもONでも 素敵さ君はダーリンダーリン」とかいう激ヤバフレーズを生んでくれたんだから、拝むしかない。

音数的には“ONでもOFFでも”だってよかったはずなのに、なんならそっちの方がメジャーなのに、わざわざ「OFFでもONでも」にすることで、〝だから“君は素敵さ”じゃなくて「素敵さ君は」にしたんだな?ハーン!?(泣)〟になるし、なったし、イルミネーションにかまけて君の素敵さを伝えるの世界中の誰よりもプロで白旗あげた…

しかも、「トリップ」「とリップ」になったことでその後登場するキラーパートの「キス」「セリフ」ってワードがキラッキラに、それはもうキラッッッキラに輝きて… 我、涙、ホロリ… キスとか、言うなァ…(言え……)

 

覚悟しなとか息巻いたくせに書いてるうちにズタボロにやられていく…『バニラかチョコ』を許すな…

 

 

重岡大毅は、使い分け の天才。

これ、淳太くんにインスパイアされたのかなと勝手に思ってニチャニチャしたんですけど。

気になってしまった。

Dメロから落ちサビにかけて突如として現れた、ひらがな表記の「いい」「ほら」

それまで1番も2番も「良い」「ホラ」だったのに、なぜここへきて急に、ひらがな!?!?

 

重岡くんは全く違うことを意図していたかもしれないけど、歌詞カード全体をボヤッと見たら私なりの答えが見えた気がするから、言うネ!!

 

「いい」「ほら」は、そろそろ溶けてしまいそうなアイスを持ち、玄関のドアの前でどうやってこの扉を開くかひとりイメトレしてる、「僕」なんですよね。

“しっかりついてこい”くらいがカッコいいのに

と思いながらも、「寝巻きスリッパ」な現状の、「僕」なんですよね。

リハ通りいけばそれでいい うんコレでいい あ〜

と、何度も何度も自分に言い聞かせ、それでも怖くて嘆かずにはいられない、縮こまった「僕」なんですよね。

 

対してそれ以前の「僕」は、「曖昧な時は 甘いチョイスをホラ」「大抵のことは 甘いアイスをホラって、若干高圧的。上からな気がするというか、マウント取ってます感を感じたというか、口角上げた重岡くんの「ホラよ。(笑)」って声が聞こえるというか…(コラ)

カタカナとか漢字って、見た目でもひらがなより少し尖って見えるし、そういう視覚的作用を利用したんじゃないかなと思わざるを得ないんですけど、重岡さんどうですか?(どうですか)

 

いやでもあながち間違ってないと思うんですよ!!

だって!だってサ!?大サビの最後、唯一出てくる彼女の台詞で、

「心配事の9割以上はホラ

 おこらないって言ったでしょ?」

って!!ねェ!?これはもう完全に形勢逆転ですよ「僕」さん!!!

 

ハイハイ よく笑うぜ のんきに

もうカッコつけても無駄です…

 

「先に君あとから僕が良い “ごめんね”」「曖昧な時は 甘いチョイスをホラ」「うんソレで良い」「大抵のことは 甘いアイスをホラ」「あんまりな事は ドライなチョイスさホラ」「大切なキスは 甘いセリフとホラ」「理想じゃ良い自分でも 寝起きスリッパ現状にドン引き」

「“しっかりついてこい”くらいがカッコいいのに」「幸いなことは 甘いアイスがほら」「リハ通りいけばそれでいい うんコレでいい あ〜」

 

彼女の手綱引いてんの俺だぜ?とか思ってるんだろうけど、喧嘩したら出ていくの彼女じゃなくて自分だし、「ほのかに口下手くらいが可愛いのに」とか「ほっこり鈍感なくらいが可愛いのに」と彼女の非に目をやるし、帰ろうとするけどドア開けるの怖いし、手綱引いてるフリしてるだけで実はメチャメチャ尻に敷かれてる「僕」、ちょっとダサいのに、愛おしい。

つかもうこのカップルが愛おしい。最高。

優勝。

 

あともう一個大好きなひらがな漢字使い分けパート言っていい?言うね。

「心配事の9割以上はホラ

 おこらないって言ったでしょ?」

この「おこらない」は間違いなく起こらない怒らないダブルミーニングなんだけど、なんだかとっても、ほっこりした。

「僕」には多分「怒らない」の方で聞こえたであろうこの言葉を、重岡くんが「おこらない」と表記したことで私には“不安の払拭”と“未来への展望”に聞こえた。

〝 この先また今日みたいなことがあったらどうしよう〜なんて心配いらないって!きっと未来には起こらないよ!ま、1割はありえるけどネ! ♡〟的な彼女の茶目っ気と男気にあっぱれ。

こんなことを言えるナオンになりたい…なりたいよ…

 

 

重岡大毅は、韻踏み の天才。

ラップ曲なんか?って言いたくなるぐらいジャカジャカ韻踏んでるんですけど、この人のボキャブラリーって無限なんですか?湧き水かなんか??

対ワード出しながら韻踏んで、語彙力の鬼すぎてカップ大喜利とかあったらぶっちぎりで優勝ですよアナタ。

 

韻踏んでる箇所全部出してもアレなんで、好きなところ、言わせて。

 

「バリエーション」「シチュエーション」「コミュニケーション」「イルミネーション」「シミュレーション」「ノンフィクション」の連打、凄ない!?!?

これだけのション(ション?)を出せるだけでもすごいのにすべての情景にピッタリハマるション(ション??)を引き出したのが凄い。怖い。スゴい。

 

「コンビニ」「ドン引き」「のんきに」、気持ち良すぎてお耳が大変に喜んだ。

これが1番のラスト、2番のラスト、そして、大サビラストのワードなの、本当に許せない。この韻ですべてをまとめてるとかもはや罪。神曲作りすぎの罪で逮捕。

 

重岡大毅って、天才??(2回目)

 

 

 

 

ここまでガチャガチャ言ったけど、シンプルに重岡くんの詞、音楽、良すぎるんだよな。(小2の感想)

喧嘩して飛び出し行ったコンビニの店員さんに自分の状況重ねるとか、拠り所にしている「おかえり」のないコンビニとぎこちなくても「ただいまおかえり」のある家との対とか、アイスクリームで時間軸出すところとか、「出し過ぎハンドクリーム」からカップルの教訓うたうとことか、「あ〜」を歌詞として使うとか、なんかもう、一生勝てない。

ハンドクリームのくだり、マジで好き。本当に、好き。「ベタつく空気が 君は好き うん割と好き」を小瀧さんにあてたの誰ですか?重岡くんですか?重岡くんですよね??理解ってる…………(泣)

こんだけ良い詞に、こんだけ甘いラブソングに、こんなにもポップでキャッチーなメロディーつけちゃう重岡大毅、アイドル界の草野マサムネ

この曲の肝とも言える「ダーリンダーリン🎶」、ほらもう勢い余って音符つけちゃうくらいのこのフレーズ、作曲者がそのまま反映されてんちゃうかってぐらいポップでキャッチーで、脳と耳に残るこのメロディー、最高に可愛くて悔しい(泣)重岡くんにしてやられた感がすごい(泣)悔しい(泣)(泣)

 

これは「白か黒か」をはっきりさせたいカップルの喧嘩あるあるソングではなく、あくまでも“あま〜いラブソング”。

バニラかチョコのバリエーションでふたりに課せられる「どっちにする?」って、メチャメチャ難しい問題じゃないですか。正解がわからないじゃないですか。

だからこそ「曖昧な時は甘いチョイスをホラ」で、「ビターで苦いのが僕は好き うんソレで良い」なんだけど、でも結局その時間って、超sweetyじゃないですか…。

バニラとチョコは決して同じ味ではないけれど、時にほろ苦いけれど、どちらもラストは 甘い というひとつの味覚に。

 

重岡大毅の、重岡大毅さんの、表現者としてのソレに、小瀧さんがあれだけ感服していた意味が、やっとわかった。

 

 

 

天才で鬼才だ、重岡大毅

 

 

 

2021.07.28(なにわの日

ジャニーズWEST 17thシングル『でっかい愛/喜努愛楽』発売日。

未完成な僕ら

 

 

ジャニーズWESTの『アカツキ』という曲がこのドラマの主題歌であることは知っていた。知っていたけれど……

このドラマを観て、初めてこの曲の真髄に触れた。

先輩オタクたち… 私は触れちまった… 触れちまったんだよ… 『アカツキ』の “ヤバさ” に……

 

 

と、2020年の11月15日の私が記している。

 

 

lipkun.hatenablog.com

 

こんな激重ブログを世に投下してからずっと、ずっっっと書きたいと思っていた『アカツキ』ブログ。

2021年5月26日、今日。月が赤くなる。

このタイミングしかない。書く。書くよ私は。

(公開日5/27な気がするね。気がしてるだけ。気がしてるだけだよみんな。時を戻そう。)

 

 

赤い光 月の明り 不思議な空 まわる宇宙

綺麗な声 恋におちる その笑顔の奥のほう

僕の瞳 映る姿 嘘と理想 揺れる世界

甘い言葉 孤独な夢 悲しみ纏ってるジェラシー

 

淡々と名詞を並べただけのAメロ。詞というには糸が途切れまくっているし、単語の羅列というにはこちら側に情景を与えすぎているこの部分が、宇宙を駆けるよだかの世界観を一瞬にして投げつけてくる。

 

アカツキが出現する度、どこかで誰かの宇宙(人生)が180度反転する。

自分の名前を呼ぶその声に抱いた特別な感情に気づく頃には、可愛い笑顔のその奥にあるあったか〜いところに恋している自分。

そんな“僕”の瞳に映る“君”が、嘘 だと知ったとき。君に 理想 を抱いたとき。自分が信じた世界がグラッと揺れる。

甘い言葉に命を懸けてしまうほど、誰を傷つけても孤独な夢を手放せないほど、大きく肥大化してしまったジェラシー。まとわりついた悲しみに、自分は気づいていないけれど。

 

なんですか?よだかの概要欄ですか?(ちがいます)

 

この14個のフレーズ、重岡くん照史くん淳太くん流星さん小瀧さん濵田さん神山くん で2周してんすね。フーン…。流星さんの低音と神山くんの高音のコントラスト、たまらん。たまらん。たまらん。。

 

 

心を開いて ありのままを見せたら

ねえ君は 全て受け止めてくれるかな

 

なんかもう、Bメロが、Bメロがもう、あの、怖い。怖いです。私。(なにが?)

 

まず、重岡くんから神山くんへ繋がったバトン。

そして、次パートの主旋を担ったのが、火賀くんを演じた重岡くんである点。

さらに、そんな重岡くんに下ハモを重ねているのが、しろちゃんを演じた神山くんである点…。

 

心を開いて、何もかもさらけ出して、あゆみにもしろちゃんにもありのままでぶつかっていた火賀くんと、心を閉ざして、すべてを抑え込んで、あゆみにも火賀くんにも偽りに偽りを重ねて守ろうとしたしろちゃん

そして、身体を奪われ、家族にも彼氏にも自分の訴えを信じてもらえなかったあゆみと、誰にも助けを請えないまま、念願の身体交換を果たした海根さん

全員の訴えが、このBメロにギュッと詰まっている。

 

ねえ君は 全て受け止めてくれるかな

 

主体が4人のうちの誰かによって が誰なのかが決まるこのフレーズ。

重い

重いからこそ、美しい

これが火賀くんソロでもしろちゃんソロでも、火賀くんとしろちゃんのユニゾンでもないの、本当に 火賀くんしろちゃん の関係性まで映し出していて、オタクがひとり頭を抱えました。

感情のままにアクセル全開で突っ走る火賀くんを見ながら、しろちゃんはいつだって、いつだって陰ながら、“想って”んだよ…🤦‍♀️

 

 

大好きだよ なのに張り裂けそうに切ない

抱きしめたら 壊れそうなレプリカ

未完成な 僕らのまま愛し合えるように

教室の窓 静かに照らしたアカツキ

 

「大好きだよ」で始めたくせに、押し寄せてくる切なさの波、バカでかくねぇか???(泣)(オタクの胸はここで張り裂けます)

(海根さんの姿をした)あゆみは、あゆみではあるけれど 本物 ではなくて、抱きしめたら壊れそうなほど、それはそれは脆く弱々しい レプリカ で、それでもそんなあゆみを橋の上で ガッ!!と抱きしめ「お前がどんな姿でも関係ない!俺はお前の味方や!!」と言い放った火賀くんを想うと、だ〜い〜すき〜だ〜よ なのに はりさ〜けそ〜う〜に〜切ない〜 と歌うほかないのです……(そうですか)

 

でも… でもね…?そんなレプリカを守るために、そんなレプリカを全力で守りたいから、彼らは「そのままでいい」と、未完成なままでいいと、言ってくれるんですよ…

さすがは「お前がどんな姿やったっていい。」「俺がひとりで、あゆみの周りにいた全員分愛したる。」と言い切った男… 君がNo.1……(しろちゃんゴメン(ゴメン?))

 

身体が入れ替わるなんてことは現実的に有り得ないけれど、現実的に、この世に完璧な人間なんていませんよ。私たちはどこかに必ず欠落した何かがありますよ。いつかどこかに落としてきてしまった忘れ物がありますよ。

未完成 なんですよ。

でも、それでも私たちは、愛し合える。愛し合えるように、努力する。

それこそが本物の 愛 ってやつなんだと思う。

 

教室の窓 静かに照らしたアカツキ

だけ唐突に情景描写をガツンとぶつけてくるから、気付かぬうちにコチラはドラマの世界のラビリンスに入ってもうてんすよネ…… はぁ…… だめだこりゃ……(そっと涙を流す絵文字)

 

 

赤い神話 月と太陽 無限のリバース 幼い記憶

流す涙 隠すルール 誰かに破ってほしかった

 

ハイ!ココ!!ココの歌割り!!震えた!!!震えたよわたしゃ!!!(うるさい)

 

神山くん濵田さん小瀧さん流星さん淳太くん照史くん重岡くん なのよね、2Aは。

さぁここで思い出していただきたい。1Aの歌割りを。

リマインドします。1Aの歌割りは、

重岡くん照史くん淳太くん流星さん小瀧さん濵田さん神山くん でした。

2A、あえて矢印を逆さにしてみます。

重岡くん照史くん淳太くん流星さん小瀧さん濵田さん神山くん なんです。

 

…。

 

反転、させるんじゃ、ないよ。

よだかのOP、〝 〟なんだよ…

左右対称に映らないこともある、正直な 鏡 なんだよ…

それを主題歌では歌割りで表現するとか、そんな粋なこと、していいの?オタク、死ぬよ?いいの?

 

 

人は見かけより 心に傷があるよ

弱いから 強がって自分守るんだ

 

追い打ちをかけるように2Bも1Bと歌割りが逆になってるの、いい加減にしなよ…

と、思っていたのだけれど。

ソロパートの順番が逆でも、主旋と下ハモが入れ替わることはなかった

これはやっぱり、やっぱりしろちゃんが自分の気持ちを火賀くんより前に出さない人だからだと思う。

どんなに見かけと中身がバラバラのグチャグチャな世界にいたって、どんなに映し出したものが歪んでいたって、逆に元の正常な世界に戻ったって、しろちゃんは決して、決して火賀くんより前に自分の感情を表には出さなかった。

決して感情の赴くままに行動をするような人ではないけれど、熱く、深く、強かに、想ってる。

それが、鏡に映し出した世界であってもしろちゃん(神山くん)が下ハモのままである理由、なのだと思う。

 

しろちゃん… 一瞬マジで嫌いになってゴメンね… 本当にゴメン……

 

それ以前に、この歌詞を歌う火賀くんとしろちゃん、なかなかにしんどい。

人は見かけより 心に傷があるよ 弱いから 強がって自分守るんだ

冷徹なフリしてふたりを騙していることにひとり涙していたしろちゃん。いつ何時も感情の赴くままに動いているように見えて、教室のドアの向こうには涙があった火賀くん「おーい!誰か宿題見せてくれ!」で誤魔化すんじゃないよバカ…(泣)

海根さんの姿になってはじめて孤独を知り、グラつく精神をどうにかひとりで保とうとしたあゆみ(まァ火賀くんが絶対にひとりにはさせてくれなかったわけなんですケド…(泣))本当は誰かに助けてほしいのに、「ひとりで大丈夫だから」と強がることでしか自分を守ることが出来なかった海根さん

 

はァ〜〜〜しんど!!Bメロしんど!!!登場人物全員の胸の内をすべて訴えてくるBメロしんど!!!!(泣)

 

 

大好きだよ なのに素直になるのが怖くて

抱きしめても すり抜けるホログラム

未完成な 僕らのまま許し合えるように

すれ違う廊下 想いを伝えるアカツキ

 

素直でありたいと思えば思うほど、素直になるのが怖くなる。だって、暗闇で抱きしめたあゆみ橋の上で抱きしめたあゆみも、確かに火賀くんの腕の中にいたけど、いたんだけど、彼女の心はいつもしろちゃんに在ったから。

海根さんが何度も何度も抱きしめていたしろちゃんだって、確かにそこにいるようで、決してそこにはいなかった。

まるで、〝ホログラム〟のように。

 

再度言うが、私たちはいつも 未完成 だ。

身体と心がバラバラな彼女たちだって、身体の入れ替わりが元に戻ったからといって 完成 はしない。全員どこかの何かが足りなくて、“自分とはちがう”何かがある。

でも、あゆみも火賀くんもしろちゃんも、それを拒絶するんじゃなくて、理解しようとした。

足りなくたっていいから、時には間違えたっていいから、そんな“君”のままでいいから、君は 幸せになってくれ。そう願った。(あぁ〜〜〜(泣)火賀くん〜〜〜(泣)ゲームのやりすぎも数学の宿題絶対にやってこないのも自己評価の過小さも許すから、許してあげるから、君こそ幸せんなれよ〜〜〜!!(泣))

 

すれ違う廊下 想いを伝えるアカツキ

なんだか甘酸っぱい描写だよな〜。だからこの曲を初めて聴いたときには今抱いている切なさをまったくと言っていいほど感じなかったんだな〜。ずりぃな〜。(ずりぃな)

 

 

どうすれば…

 

コレ! ココ!!

この一言!!!!!!!(泣)

火賀くんの陰にいた彼が、ひとりでポロッと零したこの一言。ポロッとなのに、ガツンと効いた。効きましたよ私には…

孤独な世界から抜け出したかった海根さんは 死 以外の方法で「どうすれば」助かるかわからずにいたし、自分の身体を奪われたあゆみも孤独な世界で「どうすれば」いいかわからなかった。

火賀くんだって身体を奪われてしまった大好きな子と、何を考えているかわからない自分の親友 且つ 自分の大好きな子の彼氏 との狭間で「どうすれば」大切な人全員が幸せでいられるか悩みまくっていて、誰より、しろちゃんは彼女の叫びを真っ先に信じてあげられなかった後悔から何もかもを犠牲にすることを選んだけれど、「どうすれば」元に戻せるのか、「どうすれば」彼女を守れるのか、「どうすれば」よかったのか… ずっとずっと苦しんでいた。

 

その想いすべてを、あの消え入るような高音がズシンと聴き手に悟らせるんだ… 神山くん… いや… しろちゃん…… アンタ… 天才……?(そうです)

 

 

愛されたいとか 愛してたいその願いは

終わらない 少しずつカタチ変えるだけ

 

なんかもう、大サビというにふさわしすぎる詞でひっくり返ります。これこそ、宇宙を駆けるよだか着地点だよ。そうなんだよ。(誰だよ)

 

愛されたくて、ただ誰かに愛されたくて、そんな願いが孤独を生み恨みになり、命を懸けてあゆみと入れ替わった海根さん

海根さんの姿になってはじめて愛されることの尊さを知り、火賀くんとしろちゃんのどちらの隣にいるべきか選べなかったあゆみ

愛する人を欺いてでも、悪者になってでも、愛する人を守ることに尽力したしろちゃん

「俺がひとりで、あゆみの周りにいた全員分愛したる。」と言いながら、自ら身を引くことで愛する人の幸せを願った火賀くん

 

歪んだり凹んだりねじ曲がったりしてしまったとしても、「愛されたい」「愛していたい」その願いには決して終わりがない。だからこそマジで、マジで幸せんなれよ火賀くん…(n回目)

 

 

大好きだよ だから張り裂けそうに切ない

抱きしめたら 壊れそうなレプリカ

未完成な 僕らのまま笑い合える時に

教室のドア もう一度開けるアカツキ

 

ラスサビの頭を、火賀くんひとりに、担わせるなぁァァァア!!!(泣)

切なすぎて、苦しすぎて、完全に胸が張り裂けました。もう無理です。修復不可。火賀くんが幸せにならなきゃ、私の張り裂けた胸はもう元になんか戻らないんだ…(泣)

 

火賀くんが大切に歌う「大好きだよ」が本当に、なんか本当に切なくて、甘さなんてどこにもなくて、ただただ切なくて、ギュッとなる。

し、ラスサビだけ「大好きだよ」のあとが「なのに」じゃなくて「だから」なのが切なさを7倍増しにさせてるのよ… ちなみに私は生粋の重岡くんの「大好きだよ だから張り裂けそうに切ない」担です(そうですか)

大好き なのに 切ない  ➡︎  大好き だから 切ない

切なさを抱いていた理由が “大好きだから” だと気づいた時、彼は「そのバレッタ、今のお前に必要ない。」とあゆみからバレッタを奪ったんですね…(鬼号泣)

いやーーー無理!!胸が痛すぎる無理!!!(泣)

 

あゆみも海根さんも火賀くんもしろちゃんも、全員が納得した上で全員が自分の身体を取り戻した今、光や勇気が未完成な 本当の海根さん に、火賀くんはバレッタという光を、「ほらよ(笑)いけ!!」という勇気をあげて笑うんだよもう〜〜〜〜〜!!!(泣)

あゆみの身体を火賀くんにあげなかったしろちゃんのちゃっかりしたところも、海根さんのまだまだ下を俯きがちなところも、火賀くんのしろちゃん困らせるの大好きな悪ガキさも、未完成なところだらけでも、自らの手で笑い合える今にした4人、アンタらホントに16歳…?

 

海根さんの姿との思い出も、海根さんの姿への気持ちも、何もかもに踏ん切りをつけて涙拭って教室のドアをくぐった火賀くんで終わるドラマ本編と、

教室のドア もう一度開けるアカツキという詞で終わるこの曲。

 

……。

 

なんでこの曲、A面じゃないの…? なんでしれっと、c/wにいるの…?

 

私はWESTVのアカツキアカツキさんとのはじめましてだった人間なのだが、はじめましての時点でアカツキの振りやフォーメーションが大好きだった。

とはいえ「その手のパカパカはなんじゃ」とか、「メチャメチャかみしげ推すジャン」とかふざけたことを思っていたことも事実。

よだか済のオンナになってから改めて、WESTVのアカツキを再履修した。

 

 

過去の私へ。 

ふざけたこと言ってんじゃねぇ。

  

 

2021.05.27