ここだけの話をしよう

世界が終わっても 君を終わらせないんだ

にっぽんいち

 

 

2023年7月22日。

行ってきました。富士急ハイランド・コニファーフォレスト。

 

SUPER BEAVER 都会のラクダSP 〜真夏のフジQ、ラクダにっぽんいち〜

day1、参戦。

 

SUPER BEAVER、自身最大キャパシティでの、野外単独ライブ、2days。

両日ともに、ソールドアウト。

 

わかっていた。わかりきっていた。

この日が、間違いなく過去最高の1日になるってこと。

楽しくて楽しくて楽しい1日になるってこと。

SUPER BEAVERのこれまでを見ていれば、そんなことは想像に容易かった。

 

だけど。

そんな想像を、想定を、遥かに上回る“最高”が、1週間経った今もこうして私を余韻という名の底なし沼から逃してくれない。

まだ楽しかったし、まだ熱いし、まだ痺れてる。

 

だから、書いてる。

忘れたくない。この気持ち。

忘れたくない。この昂り。

 

読んでもらえたら、嬉しいです。

 

 

2022年12月25日。クリスマス。

SUPER BEAVER 都会のラクダSP 〜東京ラクダストーリービヨンド〜 の、ファイナル。WOWOWさんの生中継まで入った、ポートメッセなごやにて。

アンコール前に流れた映像で発表された、自身初キャパシティでの野外ワンマン2days。

今思えば、自身初キャパシティのワンマンライブを発表したこのライブも、自身初キャパシティのアリーナツアーだった。

自分たちで自分たちを超えていきよった。やりきる暇も惜しんで、「楽しいことしよう。もっと楽しいことしよう。」って、自身初の場で、自身初を塗り替えた。

私たちの富士急のはじまりは、この日だった。

 

遠方からも来られるようにって、すっごい数のオフィシャルバスツアー(※特典付き)まで組んでくれた。

早々にday1のチケットが売り切れた。

5月を迎えた時点で、とんでもない規模のアミューズメントエリア “ラクダランド” も開園するよー!って教えてくれた。

フード・ドリンクエリアあります!リーダー考案のご飯を“Yummy!Yummy!”ってブースで出します!やなぎさん考案のドリンクは“やなPUB”ってブースで出します!限定グッズも出します!リーダーのアパレルブランドもはじめてブース出店します!フォトスポットCDショップも設置します!実はこれだけじゃありません!また随時更新します!)

6月になって、ラクダランドこれだけじゃ終わらないよー!って追加情報出してくれた。

(渋谷さんがNIPOALOHAとコラボして作るシャツ抽選受注販売します!そのシャツライブ当日渋谷さん衣装で着用します!『LEADER』オリジナルアイテム販売します!4ブランドとコラボしてTシャツ販売します!当日デビューのブーツも受注販売します!世界的アーティストによる参加型ライブペインティングやります!友の会ブースでは藤原さんプロデュースで縁日エリア作ります!いきなりシューティング!ビヨンドゾーン展開します!あと恒例の会場限定くじもあります!)

富士急もWOWOWの生中継・生配信決めてくれた。8月にはバックステージも映したSP番組も組んでくれた。

七夕の日に、オフィシャルグッズ解禁してくれた。KiUとのコラボグッズまで出してくれた。期日までに注文したらライブに間に合うように送るよー!って、もうひとつ先の期日までに注文したら現地で確実に受け取れるようにちゃんと確保しとくよー!って言ってくれた。

ラクダランドのエリアマップ公開してくれて、実はスーパードライのフォトスポットがあって、エポスブースもあることを知った。

リーダー考案のご飯は幻のチキンカレーとバンバンジー冷やし麺の2種類で、リーダーはもちろん、メンバーも実際に食べて、大絶賛な姿を見て、自分の胃袋の肥大化を望んだ。

やなPUBでは「夏は缶!」という強い意志のもと実現された缶ビールと、「お子さま連れのご家族もいるだろうし」という大きな愛のもと実現されたかき氷、もちろん他のドリンクもあるし、1つ購入ごとに特典ステッカープレゼントだって聞いてワクワクした。

クロークだって用意するよ!って聞いて、至れり尽くせりな愛に驚いた。

そしてこのタイミングでSUPER BEAVERのインスタフィルターが出来た。三十路の男性4人が自分らのフィルター使って携帯の画角にぎゅっとなる姿、可愛かった。

フードエリアにどんなお店が出店されるのか解禁された。思ってたより数が多くて、やはり自分の胃袋の肥大化を望んだ。

 

7月20日2days、完売した。嬉しかった。

 

富士急行線SUPER BEAVERジャックが決まった。改めて、とんでもない規模感にドキドキした。

会場設営、リハのために事前に現地入りしたスタッフさん、メンバーが、現地の気候を教えてくれた。愛でしかなかった。

メンバーのドキドキとワクワクを青い鳥が届けてくれた。伝わってきた。私もドキドキとワクワクが止まらなかった。

 

以上が、ライブが発表されてからライブ前日までの ビーバー富士急 だ。

私が覚えているもの、全部上記に書き出してみた。もしかしたら忘れている何かがまだあったかもしれない。

この文量を見ていただければ一目瞭然かと思うが、本当に、シンプルに、愛の大きさにビックリした。

こんなにも愛されていいものか、と。

 

 

迎えた当日。

胸の高鳴りとともに向かったオフィシャルバスツアーの集合場所。

どこを見ても誰を見ても、そこに居るのはビバT、ビバグッズを身に纏った、SUPER BEAVERを愛する者たち。

 

読み込めば自宅のラクダが見られるQRコードのついたフライヤーを手に乗り込んだバス車内もまた、それぞれの高揚が目に見えるようだった。

新宿スミクロTを着ていた私だが、たまたまお隣さんも新宿スミクロTで、なんだか勝手に嬉しかったり。

 

富士急の敷地内に入ると、驚くほどに、ビバT。至る所に、ビバT。

到着予定時刻よりも大幅に早く現地に到着。渋滞してるって言ってたのに。運転手さん、ありがとう。

降車後に案内のお姉さんから手渡された紙チケとキーホルダー、さらに、いきなりシューティング!1回追加券まで。

あぁもう。ワクワクが止まらねぇじゃねぇか。

 

富士急ハイランドのシンボル、FUJIYAMAをくぐって、コニファーへ向かう。

前日まで「駐車場からコニファー、道わかるかな、大丈夫かな…」なんて不安を抱いていたのが馬鹿らしくなるほど同志しかいない道中に、ただただルンルンしていた。

 

右に曲がれば、ライブ会場。左に曲がれば、ラクダランド。

幸せな岐路へ辿り着いた私は、ひとまず左に曲がって、夢の国、ラクダランドへ。

 

ゲートが見えた時、びっくりするほどの人がこの時を満喫しているこの空間に入った時。

グッとくるものがあったなァ。

 

 

入ってすぐに目に入ったやなPUBには行列が絶えず、やなぎさんセレクトBGMの流れる特設テントの下で沢山の人がお酒を飲んだり、かき氷食べたり。

LEADERブースも人が多くてよく見えなかったが、ブーツを試着したり、ライブペインティングしたりしている人たちの眩しい笑顔はよく見えた。

思っていた3倍の大きさだったフォトスポットも、見慣れたはずの友の会フォトブースも、ビヨンドブースも、いきなりシューティング!も。そこにはただ、大行列という名の愛が並んでいた。

いきなりシューティング!エリアから聞こえる銃声、コルクの音、お兄さんの元気な声。夏祭りそのものだったな。

毎度恒例会場限定くじでは安定のポストカードを手に入れ、「結局これがいちばんの当たりだなッ!」なんて嬉しくなって。

足場の悪いグッズ売り場にも人が絶えることなく、多くの人がグッズとともに赤いショッパーを手に笑みをこぼしていた。

実物とQRコードだけを設けたNIPOALOHAブースでしばらくサイズ感に悩み、とりあえずエポスブースで柿落としポストカードをGET。

NIPOALOHAはこれ以上迷っても時間の無駄だと踏み、Mサイズで申し込み完了。今になってLサイズにしとけばよかったと思っている。(結局)

 

 

一旦ラクダランドを出て、さらに奥に進んでいくと、クロークエリアに大きな荷物を出し入れする人の姿。

本当に各地から沢山の人がビーバーに会いに来ていることを改めて実感した。

 

そしてさらにその奥に登場する、フードエリアのゲート。

 

あの、ビックリした。

え、見たことあるよ、この感じ。METROCKとか、JJのあの一角とか。こんなだったよ、大型フェスのフードエリア。

確認だけど、ワンマン、で、合ってる?

そう言わずにいられないほどのフードエリアには、ひしめきあうキッチンカーと、それぞれの前にできた行列。最奥に見えるは、カラフルな「Yummy!Yummy!」の文字。

あと7つは欲しかった。胃袋が。足りなかった。胃袋が。

 

突然降ってきた雨も知らぬ間にあがっており、気付けばいよいよ開場時間。

来た道を戻り、はやる気持ちの赴くままに、足早にライブ会場へ向かう。

 

 

場内に、イン。

 

 

夏。夏だった。

なんというか、夏だったんだ。

渋谷さんが作ってくれたであろう場内BGも、席の感じも、空気感も。

そこは正真正銘、夏の野外だった。

 

横に長く花道の伸びたメンステや、ステージ横に設置された巨大モニター、ド真ん中にあるセンステ。

広い会場ならではのそれに昂奮して、このすべてを駆使しても見えないかもしれない席にまでビーバーを好きな人間が集うのかと感動して。

 

開演予定時刻を過ぎても開演される気配のない場内を見渡すと、混雑した入場口に、トイレにできた長蛇の列。

何も言わずに待ってくれてるんだな。こんなところまで、寛大な愛をありがとう。。

 

予定から15分を過ぎた頃。突然大きくなる場内BG。

「フゥ〜!!!!」というフロアの声とともに消えいった場内BGは、毎度おなじみCap'n Jazzの『Tokyo』に取って代わった。

 

ライブのレポは記憶が新しいうちにこのツイートにまとめたので、もし気になる方はこちらに目を通して頂きたい。

 

 

2日目も、WOWOWで観させてもらった。

すごい熱量だった。紛れもなく、day1を超える、過去最高の1日だった。

 

だけど私は、きっと円盤にものこらない、音源だってのこらない、形として手元にのこることのないであろう初日も、本当に本当に、本当に最高の1日だったと思うから。

各ネットニュースでは書かれていない素敵な瞬間を、私は確かにこの目で見て、この耳で聴いて、この肌で感じてきたから。

 

のこしておきたい。あの日のあのライブを。

いつ見返しても、何度見返しても、「あの時“も” やっぱり最高だったよな」って、みんなで肩組んで笑いたい。

 

だから私は今になって、このブログを書いている。

 

レポなんかじゃなくて、私が感じたコニファーを、綴る。

 

 

楽器隊によるインストが場内のボルテージをじわじわと掻き立て、渋谷さんの登場からさらにギアの上がった演奏が、流れるように『→』へと移りゆく。

リーダーが弾く、特徴的で超イケてるあのベースラインが聴こえた瞬間にフロアの彼方此方から漏れた大きすぎる「ひぇ…!!」には、おそらく私の声も混じっていたと思う。

情報を整理する間もなくはじまった『361°』のイントロにあがった大きすぎる歓声に、声の出せなかったあの時『→』からの『361°』をセトリ落ちさせたビヨンドビヨンドの映像が浮かんだ。

あの件に関しては(私は彼らの判断を間違いだとは思わなかったが)、ビーバー陣営に少なからず何かしらの声が届いていただろう。

それをこのコニファーでアタマからぶつけてきたビーバーに、「やっぱりアンタらこそがSUPER BEAVERだ。」と謎の誇りを抱いた。

 

結成して、19年。

転んでみて痛みを知り、悩みながら選択をした彼らが立つコニファーフォレストというこのステージ。

夢が夢のままだとして、きっとこの曲をリリースしたあの日とはまるで違うだろう。

再会と、今、始まりを、此処、富士急にて。

 

かっこよくてたまらなかったよ。

 

 

会いたい人がいる 胸の奥をずっと掴むあなたが

挫けそうならば 今度は “SUPER BEAVERが!”

笑わせたいんだよ

あなたが生きる意味だと 伝えたら笑うかな

 ──『青い春』

 

どうあったって 自分は自分で

どうやったって あなたに代われない

ならば哀しみも歓びも せめて分かち合いたくて

“会いに来たんだ端の方まで!” 会いたいあなたに

 ──『予感』

 

今日までの道のりがさ 正しく最短だったのかって

わからないけど なんとなく これで良かったと思ってる

僕は人に生かされて 人と生きている

ああ 幾つもの愛と生きている

 ──『美しい日』

 

僕は君じゃないし 君も僕じゃないから

すれ違う 手を繋ぐ そこには愛だって生まれる

そういうもんさ 自分らしさってなんだろう

変えられない 大切があるから 変わりゆく生活は正しい

変わらない 大切があるから

 ──『らしさ』

 

 

ライブハウスすら埋められなかった過去のあるSUPER BEAVERが、自身初キャパシティを埋めつくしたコニファーで歌うからこそ突き刺さる音楽ばかりだった。

 

この昂りそのまま。

 

あのなんとも開放的な空間で、みんなで『irony』踊り狂ったのマジで楽しかったし、

センステで間奏のギーソロ爆弾きするやなぎさん、超絶イケてるギターヒーローだったなァ…

 

自身初キャパシティでありながら、それでもひとりひとりのあなたと対峙するSUPER BEAVERは、あの場でもいつもと同じ熱量で、ひとりひとりの 名前を呼んだ。

そして、私たちもまた、SUPER BEAVER の 名前を呼んだ。

会いに来たよ。命の意味だから。あなたが。

 

そして。

 

死ぬまでに一度はライブで聴いてみたいと思っていた曲。いつか聴けたらいいなと思っていた曲。

自慢になりたい』。

いろんなものを投影してしまって、溢れる涙を抑えることができなかった。

最高でした。

 

薫くんと渋谷さんの1対1での『人として』。

少しだけ陽の落ちたタイミングで、渋谷さんが薫くんとアイコンタクトを取りながら生み出したあの静寂に、人工的な演出かと思えるほど抜群のタイミングで、ひぐらしの声。

野外ならではの、風情のある『人として』。

沁みた。

 

 

私はまだ 普通 とか いつも とか、大きな口を叩けるほど現場に足を運んだ回数が多いわけでもないので偉そうなことは言えないけれど。

渋谷さん、結構早いタイミングで、声枯れてんなって印象で。

正直ちょっと心配だった。マジか、大丈夫なのか、と。

それなのに渋谷龍太という男は、恐ろしいことにそんな心配を野暮だと言わんばかりの歌唱力で走りきる。

さすがにその音出ないよね…!?と思ってしまうくらい掠れていても、ドンピシャで当ててくる。

なんなら、超えてくる。

嘘だろ…!?と思う声量で。バケモンかよ…と思う表現力で。

それが、誇るべきSUPER BEAVERのVo.渋谷龍太なのだ。

彼はコニファーという大舞台で、2日間を通して延べ4万人に、その姿をまざまざと見せつけた。

 

 

美央ストリングスが“お馴染み”と言えるほどになったSUPER BEAVERの音楽。

豪華で雄大な生音がたまらなかった。

 

2万人と歌った、『秘密』。

サビ中のクラップがバチバチに重なったあの時の気持ち良さったらない。

 

2万人と流した、『嬉しい涙』。

ああ 僕らの歓びは 絶えず歌い続けた歌を

あなたまで口ずさんでいる今日で

ああ 楽ではない日々の 隙間にそれが一筋でも

光になる歌であればいいな

5年前リリースの曲なのに、今日この日を歌っているとしか思えない。

ひとりじゃ流せない涙。

あなたがいたから、流せた涙。

 

『ひたむき』、ラスサビ直前。

「なーんどもー!!」と歌おうとした一部のフロアが「なーn…!?」となったあの時。

「なんのトラブル…!?!」と焦った無音も束の間、ステージ両脇から中央に向かって順にスパークが吹き出したかと思ったら、爆音の特効とともにラスサビ突入。

そんな演出にすら「フゥーーーー!!!!」と沸き上がるフロアが、最高に愛しかった。

 

山梨の、富士山の麓で歌った『東京流星群』。

夜空に星はひとつも見えなかったけど、三日月はずっとそこにいたし、

ずっとずっと見えてたね。

全員で作り上げたあの会場で見た夢。

あの街の中で、輝かせてたね。

 

 

さて。

長く長く語ってきたが、このブログは今から書く コレ を永くのこしておくために書いていると言っても過言ではない。

 

流星群終わり、アイラヴユー前。

渋谷さんの、叫びともいえるあのMCこそ、私が伝えたい瞬間だ。

私の感情が鬼のように揺さぶられ、私の涙腺が崩壊したあのMCこそ、私がのこしたい瞬間だ。

私が記憶しているものなので一言一句正確だという保証はないが、私に刺さったものを丁寧に抜いて、丁寧に並べた自信はある。

よかったら少し、あなたのお時間 私にください。

 

 

「どうすれば伝わるだろうかって!
考えに考え抜いて!
どうすれば歓んでくれるかなって!
考えに考え抜いて!

19年目迎えて!
それでも答えはわからなくて!
必死になって!必死にやることでしか見つけることが出来なくて!

それでも今日みたいな日を、あなたと迎えることが出来たんなら、俺たちの歩みは、多分間違ってなかった!

そんな風に胸を張って言える。

 

この先、どうするかだよ。

ようやく出逢えて、差し出した手握ってもらって、それで終わらせるのはバンドマンじゃないだろ!

握ったら離さないように、しっかり持ってるのがバンドマンだ!

それをこの先!

俺たちは音楽でみせる!

俺たちは姿勢でみせる!

俺たちはあなたの前に立って、ステージでみせる!

そんなことを思っちゃいましたありがとう!

 

19年目だぜ!?
まだこんなこと言ってんのかよって自分でも思った。

でもそれしかないんだよ!
好きなことがこれしかないんだ!

だからあなたといっしょにやる!!
そう決めた!
改めてそう決めた!!!!

これからも、精進して地に足つけて、カッコよく居ますんで、何卒、よろしくお願いします!」

 

叫んでたんだ、渋谷さん。

本気で、真っ直ぐで、アツくて、苦しそうで、もどかしそうで、どこかちょっぴり切なくて、でもめちゃくちゃ眩しくて、確実に世界でいちばんかっこよかった。

 

あの渋谷さんを見て、あの渋谷さんの言葉を聞いて、羨ましいとすら思った。

19年経っても「これが好き」と言えるものに出逢い、19年経っても手放さずにいる渋谷さんを。

「それしかない」ものを、大切に大切に、人生かけて命かけて、一生懸命守り続けて、今最大限にかっこよさを輝き放ってる渋谷さんを。

羨ましいと思った。

 

そして、渋谷さんの好きなことが「これ」であってくれて、嬉しかった。

そんな「これ」を19年も続けてくれたから私はあなたと出逢い、あなたに命を救われた。

 

だからこそ、いつまでも「これ」を好きであり続けてほしいと、そんなエゴを抱いてしまっている。

そんなあなたを1秒でも永く応援し続けたいと、勝手に望んでしまっている。

 

「好きなことがこれしかないんだ!」

好きなこと、好きな人、大切にしてるこだわり。

胸を張って口にする人は、とても楽しそうだよな。

 

たとえ誰かが鼻で笑おうとも。私は叫び続けるよ。

 

誰かが鼻で笑ったのが、あなたの宝だ

 

 

このMCのあとの、『アイラヴユー』。

いつも曲前に「愛してる」を二度叫んでくれる渋谷さんだけど、この日は少し、何かが違った。

何かってなんだよ、と思われるかもしれないが、違ったんだ、何かが。

「愛してる」を叫ぶ前に、渋谷さんは一度のブレスでは飽き足らず、二度も大きく息を吸った。

一度吸って、間髪入れずに二度目を吸って、渋谷さんの中にあるすべての感情を解き放つような「愛してる」。

泣き崩れた。

 

コニファーという大舞台で「頑張ってよかった…!」なんて叫ばれて、まともに立っていられるわけがなかろう。

幸せになってくれ。幸せになってくれ。ずっと願わせてくれ。

 

「ラスト1曲!!」と言われて鳴った音楽に、どうか鳴り止むなと願った。

 

「あなたしか歩めない人生、目の前にあるその道!
転んだり、落とし穴落ちたり、危ないことも多分沢山ある。

でも!自分で歩けよ。自分で歩けよ!?

自分で歩くなら、どれだけでも俺たちが助ける。
そんな気概でいます。

最後に、バンドマンから心を込めて、 あなたに、本気のいってらっしゃいを贈りたいと思う。

くれぐれも、くれぐれも気をつけて、
いってらっしゃい。『最前線』。」

 

頭上に降ってきた金テープに願った。

SUPER BEAVERの情熱に、幸あれ。

 

 

メンバーがはけたあと。

『秘密』のコーラスパートを歌いながら、全力でアンコールしながら、金テープを当たり前に見ず知らずの人間と分け合う様。

圧巻だった。

やっぱりかっこいいよ、かっこいいバンドを好きな人間は。

 

 

アンコールに出てきてくれた4人だったが、正直音が鳴り始めるまでどの曲をやるのかまったく想像がつかなかった。

アンコールの定番といってもいい『ロマン』と『最前線』が、本編で終了してしまっていたから。

 

再登場したメンバーが楽器を構え、渋谷さんが一言、「今日は本当に、ありがとうございました!」と言い放った直後。

あのイントロが始まった瞬間の歓声と鳥肌、忘れられない。

 

あなたが愛する すべてを愛する」。

 

誓うよ、すべてをかけて。

愛するSUPER BEAVERに。

 

 

4人並んでの「ありがとう」。

『最前線』が流れる中、フロアが大合唱する中での、センステから四方に向けた「ありがとう」。

『最前線』歌いながら花道を愉快に戻っていくメンバーも、メンバーが完全にはけた後、夜空に咲いた打ち上げ花火の大連発に「フォ〜〜〜!!!!」とぶち上がっていたフロアも。

最高に美しかった。

 

すべてが終わったあと、規制退場中ずっっっっとメインモニターに映し出されていた、見慣れすぎた愛しい文字。

渋谷さんの手書きメッセージを写真に納めて、ギュッと携帯を抱きしめた。

 

 

SUPER BEAVER 都会のラクダSP ~真夏のフジQ、ラクダにっぽんいち~、day1。

これにて、終演。

 

 

改めて言う。

とんでもない規模だった。とんでもない1日だった。

とんでもない人数が携わっていて、とんでもない労力のおかげで実現したこの1日は、とんでもなく〝美しい日〟だった。

 

まるでワンマンとは思えないこの規模感は、2日目に藤原さんにより「富士急でライブしたアーティスト史上初の規模」だと明かされる。

だよね、そうだよね。

誤解を恐れずに言うが、言ってしまえば “ただの” ワンマンだ。

いくら初のキャパシティだからって、言ってしまえば “ただの” 野外ライブだ。

バンド主催のフェスでも、何周年記念!などというアニバーサリーライブでもない。

 

だけど、SUPER BEAVERというバンドは、どこまでいってもSUPER BEAVERだった。

“ただの” ライブなんてひとつも存在しない。今がいつかなんて関係ない。

この日この時を 過去最高 のものにする。

あなたがいるからこそできた今日この時のこのライブを、あなたと一緒に 過去最高 のものにする。

そういうバンド。

 

「ドキドキしててほしいし、ワクワクしててほしい。」という言葉に、なんの嘘偽りもなく、

ビーバーの「楽しんでもらいたい」というその愛が、こちらのドキドキとワクワクを遥かに上回ってきたんだ。

わかるから、わかってしまうから、この日のために必要だった準備や労力を考えれば、どれだけ大変で、どれだけ 愛 がなきゃできないことなのか、痛いほどわかってしまうから、ただひたすらに感動した。

驚きの規模で、本当の意味での「全員で」、この日を作り上げてくれたビーバーの愛に、1日通して感動しっぱなしだった。

 

「あなたSUPER BEAVERに想われてますよ!」

 

言葉に、姿勢に、音楽に、ステージに。

ひとつの嘘も翳りもないバンドを好きになったこと。

私なんかでも胸を張って誇れる、自身最大の自慢である。

 

 

生きる力をもらった。

大きすぎる愛ももらった。

あなたのおかげでいま私此処に生きてるよって伝えた。

俯瞰して見りゃ2万分の1のちっぽけな愛かもしれないけど、全身全霊の愛してるを伝えた。

 

そんな1日。

 

また会いに行った時、目を背けてしまわないように。恥ずかしくないように。胸張って対峙できるように。

一生懸命に、ひたむきに。

ロマンを信じて頑張って、いつだって目指すは最前線。

 

 

尊い時間でした。

 

今でも目を閉じれば浮かぶ、あの綺麗な三日月に。

 

ありがとう。また会おう。

 

 

 

2023.07.30